【マイルCS 俺のチェックポイント】ジュンブロッサム能力開花しGⅠ初挑戦Vなるか 大物食いもう一丁
マイルCSの「俺のチェックポイント」最終日は、大阪サンスポの北池良輔記者が富士Sで重賞初制覇を飾ったジュンブロッサムに注目した。前哨戦の同レースの勝ち馬が2年連続で本番でもV。5歳で初めてのGⅠ挑戦となるが、本格化した今なら戴冠の可能性はありそうだ。 昨年、一昨年と前哨戦の富士Sの勝ち馬がマイルCSで連勝中。今年の同レースで重賞初Vを決めたジュンブロッサムにも戴冠の可能性がないか、探った。 前走は、2年前のマイルCSの勝ち馬セリフォスなど強豪を突き放す大物食い。「ゲートも出て流れにも乗れて、最後しまいもしっかり伸びていい内容だった」と友道調教師は目を細める。 2歳未勝利(東京芝2000メートル)、出雲崎特別(新潟芝1800メートル)でレコードを叩き出したポテンシャルの持ち主。昨年7月の豊栄特別から再び芝1600メートルに矛先を向けると、【3・2・1・1】と能力が開花した。「1800メートル、2000メートルでかみ合わないレースが続いたが、マイルにしてから安定した。精神的な成長が大きいと思います」とうなずいた。3走前に今回と同じ舞台の水無月Sでマークした1分31秒5は、コースレコードに0秒2差。5歳で本格化を遂げ、GⅠ初挑戦でも通用していいレベルまで上がってきた。 13日は栗東CWコースで6ハロン84秒0-11秒3。ラストの伸びが目を引いた。「具合がよかった前走以上の調子で向かえられると思います」と状態面にも太鼓判を押す。追い切り翌日の14日は厩舎周りで引き運動。大江助手は「追い切りのあとですが、こたえている様子もなく問題ないですよ」と好気配を伝えてくれた。 唯一の懸念材料は週末の天気。「悪い馬場はよくないので、天気は持ってもらいたい」。トレーナーは天を見上げたが、天候が崩れず良馬場となれば切れ味勝負で他を一蹴する可能性もありそうだ。「人事を尽くして天命を待つではないですけど、最後の仕上げまでぬかりなく持っていきたい」と大江助手。GⅠ初挑戦でマイルCSを制したのは1995年のトロットサンダーと97年のタイキシャトル。富士Sでは◎を打ったが、天気予報を入念にチェックして、重い印を打つか最後まで考えたい。(北池良輔)