シリアルキラーの警察官マイケル・C・ホール“デクスター”の10年後を描く…「デクスター:ニュー・ブラッド」見どころを紹介
2006年より全8シーズンが放送された海外ドラマ「デクスター」。その続編となる「デクスター:ニュー・ブラッド」(全10話)がオンライン動画配信サービス「Hulu」にて、見放題独占配信中。マイアミ警察殺人課の鑑識官であり、シリアルキラーの裏の顔を持つデクスター・モーガン(マイケル・C・ホール)は、悲劇的なボート事故で死んだと思われていたが、じつは偽名を使って生きていた…。本記事では、そんなデクスターの新たな物語を描いた本作のあらすじや見どころを紹介していく。 【動画】シリアルキラーのマイケル・C・ホール“デクスター”が別人となって再び動き出す… ■シリアルキラーの顔を隠し持つ警察官・デクスターの10年後を描く 本作の前編である「デクスター」は、マイアミメトロ警察署の血痕専門の鑑識官デクスターが、警察官という表の顔を持ちながら、殺人衝動に駆られ“シリアルキラー”として法の目を潜り抜ける凶悪な犯罪者たちを次々と殺害していくという異色のサスペンスドラマ。地上波では放送できない過激なシーンもあり、「ブレイキング・バッド」「ウォーキング・デッド」「ゲーム・オブ・スローンズ」といったアメリカのケーブル局ドラマが注目されるきっかけとなった作品でもある。 前作は、自分の存在のせいで大切な人を次々と殺されてしまったデクスターが、愛する息子のため自らの死を偽装し行方をくらませるという衝撃のラストで幕を閉じた。それから10年、物語の舞台はマイアミから雪深いニューヨーク州の田舎町アイアン・レイクへと移る。 ジム・リンジーという別人になりきって新たな人生を送っていたデクスター。しかし町の有力者の傍若無人な振る舞いに「闇の声」が復活する。さらに突然、デクスターの元に現れた息子のハリソン(ジャック・アルコット)にも「闇の兆候」が見え始める――。 ■死んだ義妹・デボラの幻影がデクスターの殺人衝動を抑制する鍵に 前作で演技力が高く評価され、エミー賞やゴールデングローブ賞をはじめとするさまざまな賞のノミネートや受賞を果たしたマイケル・C・ホールは、8年ぶりのカムバックに際し、「デクスターはまだ自分の中に残っていたと実感した。8年もデクスターを演じたから、役づくりの基盤は十分できていた」と語っている。 一方で、「これまでの期間、彼がどんな人生を送っていたのかはじっくり考えなくてはならなかった。僕自身がその期間自分の人生を生きていたように、彼も生きていたのだろうなと想像し、撮影に取り組んだ」とコメント。長い禁欲生活を送ってきたデクスターの変化を、マイケルがどのように演じていくのかに注目だ。 また本作には、前作で衝撃の死を遂げたデクスターの義理の妹であるデボラ(ジェニファー・カーペンター)が、デクスターだけに見える幻影として登場する。製作総指揮の1人クライド・フィリップス氏は「デボラは殺人の衝動を抑えたいデクスターの潜在意識も代弁する、彼の心の一部」と語っており、作中で彼女はデクスターが殺人への衝動を抑制するうえで欠かせない存在となっている。 実際に、デボラを演じるジェニファーは「幻影のデボラは生前と同じではない。それを感じてほしい」と述べ、マイケルは「彼女を死なせてしまった責任をはじめ、過去の償いを望む彼の気持ちが表れている。彼が長い間、殺人の衝動を抑制できたのは、彼女のおかげ」とコメント。デクスターの葛藤の鍵を握るデボラの存在は、前作にはない本作の見どころの1つとなっている。 ■偽名を使い別人として穏やかな人生を送ってきたデクスターに再び「闇の声」が… 「デクスター」の10年後を描いた本作。優秀な鑑識官にしてシリアルキラーのデクスターは、世間の人々から悲劇的なボート事故で死んだと信じていたが、実際はジム・リンジーという偽名を使い、別人になりきってニューヨーク州の小さな町アイアン・レイクで暮らしていた。 過去の誘惑から離れ、警察署長の恋人とともに静かな生活を送るデクスターは地域の住民たちからも愛され、町の生活に溶け込んでいた。そんな中、地元の有力者の息子が罪を隠蔽していることを知り、再び殺人の衝動に駆られてしまう。さらにそこへ突然息子のハリソンが現れたことでデクスターの生活は一変する――。