【騒動舞台裏】「日本シリーズ出禁」でフジが死守したかった「トライアウト放映権」 放送告知削除で“暗雲”も事態が一転したワケ
NPBがトライアウト放送を認めたワケ
日本シリーズ終了後もNPBはフジへの強硬な姿勢を崩さなかった。実際に11月9~10日に行なわれた侍ジャパンの強化試合もNPB主催のため、同局は取材を拒否されている。 フジが頭を抱えていたのが、11月14日に開催予定のプロ野球12球団合同トライアウトだ。同局はCS放送「フジテレビONE」で長年、生中継している。NPB主催のトライアウトは今秋で一区切りとなっているため、関心も高く、局としては何としてでも放送したいところだったはずだ。 「フジはトライアウトの放送だけは死守したかったようで、最低人数でいいから取材パスを発行できないかとNPB側と交渉していました。そうした話は現場記者にも随時、伝わってきていました。ある時、公式Xに投稿していた放送予定告知が削除されていたことが記者間で話題になり、”これは交渉が決裂したのでは?”とも話題になりました。 ただ、今回のトライアウトは生放送がフジの独占だったため、NPBとしても“出禁”にしてしまっては困る。最終的には出場する選手やファンを最優先にして『今後の放送方針についてオフシーズンに協議する』という形で、今回は取材パスの発行が認められることになったのです」(前出・キー局スポーツ担当)