<悠木碧>アニメ「薬屋のひとりごと」インタビュー “ひとりごと”の裏側 第2期はどうなる?
猫猫はとにかくセリフ量が多い。基本的にクールで淡々としているが、毒や薬のことになるとテンションが上がる。推理シーンの長い“ひとりごと(モノローグ)”も印象的だ。モノローグが長く、淡々と推理しているのだが、しっかりと情報が伝わってくる。悠木さんの演技力に寄るところも大きいはずだ。
「そこはこだわって取り組もうとしているところです。昨今、倍速で見る方、ながら見をする方もいます。目を離していても伝わったり、しっかりと映像に目を向けてもらえるようになったりすれば……という思いがあります。見ていただければ、きっとこの世界をもっと楽しんでいただけるはずですし。セリフは長いのですが、ここをしっかり聞いてください!というところを絞って、芝居の波を作ろうとしています。すごく難しいんですけどね。元々、言葉選びが美しい作品なので、キレイに聞こえますし、やっぱり全部聞いてほしいという気持ちになっちゃいますし。猫猫は感情の起伏がそんなにあるタイプではないので、やりすぎてはいけない中で、聞きやすく整えていこうとしています」
「薬屋のひとりごと」というタイトルの通り、猫猫の“ひとりごと”は作品の重要な要素だ。悠木さんは分かりやすく“ひとりごと”を伝えつつ、猫猫らしさもしっかり表現しており、そのバランスが絶妙で、素晴らしい。
「ひとりごとが多い作品なので、耳心地が良くないといけませんし、これは責任重大だぞ!と思いながらひとりごとの整理をしていました。猫猫は賢い子です。整理された言葉が届くことで、この子の賢さが際立ってくるはずです」
◇印象的だった「恫喝」
第1期はさまざまな名場面があった。その中でも悠木さんが印象に残っているのが、第4話「恫喝」で、衰弱していく主の梨花妃をろくに世話もしないでいた侍女を相手に激怒するシーンだ。普段は淡々としている猫猫が感情を露わにし、彼女の正義感も垣間見える名場面だった。