「妥協」すると結婚に失敗する理由

何が言いたいかというと、35歳まで独身で気ままに生きてきた者同士、癖が強いのはお互い様。欠点に目を瞑るというよりは、欠点も受け入れられる、それ以上に長所を好きになれる相手を選ぶことが肝心なのです。これは妥協ではなく、「受容」。 結婚生活が上手くいっている夫婦は、これが無意識にでも実践できているもの。初めから、いいところも悪いところも含めて、ありのままの相手を認めて受け入れる覚悟ができているので、相手を変えようなんて傲慢なことを思わない。 逆に結婚に失敗した人に多いのは、「結婚したら相手が変わってくれるだろう」という根拠のない期待をして、欠点を受け入れられないのに結婚してしまったケース。 人間、欠点を直すのは余程の努力をしないと難しい。しかも40年近くそれが直らなかったのなら、尚のこと。はっきり言うけど、結婚を焦って相手の欠点を見て見ぬ振りしても、いいことないから！　欠点は絶対に変わらないものという前提で、それを自分が本当に受け入れられるのかどうかは、真剣に考えた方がいいです。

それと、まずは自分の欠点を許してもらっているという自覚が持てると、相手にも寛容になれるはず。これは以前の「一点突破」の記事の内容にも通ずるのですが、婚活で出会った男性の欠点が気に入らないとすぐにダメ出ししがちな人は、それよりも、何に秀でている相手と結婚すれば自分は幸せを感じられるのかを考えるのが大事。 たとえば以前、恋人に浮気されたことがトラウマになっていて「結婚相手は絶対に女遊びしない誠実な人がいい！」と思っているのなら、女性慣れしていなくてエスコートが下手くそでも、あなたのために一生懸命になってくれる一途な人が居たら、そこに目を向ける。それを、「一途で、でも甘い言葉も言えてエスコート上手じゃなきゃ嫌！」だなどと完璧を求め始めると沼にハマるので、ご用心！　 では、そんな欠点も受け入れられるような相手を、どうやってみつければいいのでしょうか。それについては次回以降の記事でまたご紹介していきたいと思います。 Profile・さかいもゆる ライター、恋愛コラムニスト。バツイチ先生中の人。幸せな結婚とは何かを考えるのがライフワーク。講談社mi-mollet「教えて！　晩婚さん」、小学館Web Domani「バツイチわらしべ長者」など、恋愛結婚のインタビュー読み物を中心に連載執筆中。