【原付一種ライダーから見た販売台数と保有台数】二輪離れの要因は原付一種離れにあった
まとめ
これらの統計から見ると、確かに40~50年単位の視点で見ると、バイク離れは著しい。バイクに関して景気が悪くなったと言われることは正しいだろう。しかし、この10年単位で見てみると、保有台数は減っているものの、まだまだバイクの販売台数には明るい兆しもあり、バイク経済も上向く可能性はあるのであるのではないかと筆者は考える。巷では第二次バイクブーム到来とも言われている。実際に魅力的な車両の市場への投入なども盛んであるし、さまざまな技術や機能を搭載したりと技術も進んでいる。 また、長年、バイクの世界への入り口として、通勤の足として君臨していた原付第一種。車両価格が低いことを抜きにしても、原付一種離れが市場に与えている影響は少なくないだろう。その原付一種離れが、排出ガス規制への対応が難しくなったことと、ニーズが減ったためにラインアップが減ったことも無関係ではないだろう。売れないから作らないと言われるが、作らないから売れないということもあるのではないだろうか。125ccへの出力規制で原付第一種相当の車両を販売することが間近に控えているが、これに市場がどのように反応するのか筆者は気になるところではある。 また今回の調査からは原付一種を離れたユーザーがどこに向かったかまでは見れない。上位2輪車両に乗り換えたのか、または4輪への乗り換えたのか、または、ただバイクを離れただけなのか。 そして、忘れていけないのは、バイク業界は車両販売だけで生み出される経済ではない。車両を構成する部品・アフターパーツ・ヘルメット・ウェアなど様々な業態の努力のもと成り立っている。また、燃料・飲食・税金など様々に経済に波及し効果を生み出す。これからもバイク好き・バイク乗りの皆様と共にバイク業界を盛り上げ、日本経済を支えていきたい次第である。 ちなみに筆者であるが、原付一種スクーターの法的制限が色々と厳しいとは思うのだがトコトコ(ノロノロ)走るのが好きなタイプなので、次にバイクに乗り換えるまでは現在の愛車(ヤマハVOX)に乗り続けようと思う。
川越 雅樹