まさかの指名に”騒然”…ドラフト「強行指名」された逸材(3)浪人の末、ジャイアンツのエースに
「2024年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が、10月24日に開催。かつてはドラフト会議を巡り、リスクを承知の上で強行指名に踏み切る事例もこれまでに発生した。そこで今回は、ドラフト会議で強行指名された選手を紹介する。
菅野智之
出身:神奈川県 投打:右投右打 身長/体重:186cm/95kg 生年月日:1989年10月11日 ドラフト:2012年ドラフト1位 ジャイアンツのエースとして、すでに通算100勝以上を記録している菅野智之は、強行指名の末に入団拒否を選んだ選手だ。 東海大学の絶対的エースとして君臨した菅野は、現在もジャイアンツの監督を務める原辰徳の甥っ子だった。原監督と菅野の関係性に加えて、菅野自身もジャイアンツ以外の指名は拒否することを公言。誰もが菅野のジャイアンツ入りは固いと考えていただろう。 しかし、2011年のドラフト会議では、ジャイアンツに加えてファイターズも菅野を1位指名。そして、交渉権を得たのはファイターズだった。ドラフト会議が行われた会場は大騒ぎとなった一方、菅野の表情は晴れない。原監督と同じく固い表情のままだった。 さまざまな意見や論調が飛び交う中、菅野は自分の意思を貫いてファイターズへの入団を拒否。社会人ではなく1年間の浪人という道を選んだ。入団経緯がきっかけで菅野に対する抵抗感を抱く方も、決して少なくないだろう。ただ、入団から11年で2桁勝利が8回、さらには沢村賞も獲得するなど、結果で周囲の騒音を黙らせたのだった。
ベースボールチャンネル編集部