「夫との通話を録音していた」倉田真由美さん 聞いて思い出に浸るも「当時の自分の態度に怒りすら湧いた」と語る理由
夫と会話する自分の声に感じたこと
私の声、優しくない! と感じられるものです。自分の声ながら、「この人、もうちょっと優しい言い方すればいいのに」と怒りすら湧いてきます。 内容はほとんど同じ。夫からジャンクフードなどを食べ過ぎてお腹が痛くなったという報告を受け、私がイライラした感情を抑えられていない時です。 私は夫に好きなものを好きなだけ食べたらいいよと言いながら、心の底ではジャンクフードやお菓子ではなく身体にいいもの、栄養価が高くバランスのいい食事を選んで欲しい、と思っていました。 夫は食べ過ぎて腹痛を起こすことがよくありましたが、食べた物によってはどうしても私は「何故それを選ぶ?」「どうしてそんなに食べる?」という呆れや苛立ちを覚えてしまい、それが表に出ることもあったと自覚しています。 夫は余命宣告されている身体なんだよ。 好きなものを好きなように食べさせてやってよ。 それでお腹が痛くなったら仕方ない、ただ優しく受け入れてあげればいいのになんでそうしないの? 夫と会話をしている過去の私に、説教したくなります。そして、会話できていいね、私はもうできないんだよと羨ましくなります。 倉田真由美さん、夫のすい臓がんが発覚するまでの経緯 夫が黄色くなり始めた――。異変に気がついた倉田さんと夫の叶井さんが、まさかの「すい臓がん」と診断されるまでには、さまざまな経緯をたどることになる。最初は黄疸、そして胃炎と診断されて…。現在、本サイトで連載中の「余命宣告後の日常」以前の話がコミック版で無料公開中だ。