<ヤマトよ永遠に REBEL3199>宮川彬良×兼松衆インタビュー(2) 「宇宙戦艦ヤマト」の“歌心” 半世紀以上残る音楽
インタビュー(1)の続き。人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第一章「黒の侵略」が7月19日から上映される。1980年公開の劇場版第3作「ヤマトよ永遠に」に新解釈を加え、全26話、全七章に再構成する。「宇宙戦艦ヤマト」の音楽を手がけた故・宮川泰さんの息子である宮川彬良さんが、これまでのリメークシリーズと同じく音楽を担当するが、「ヤマト3199」は、兼松衆さんの名前もクレジットされている。兼松さんは「白い巨塔」「黒い十人の女」「クロックワーク・プラネット」など数々のドラマ、映画、アニメの音楽を手掛けてきたことで知られているが、「宇宙戦艦ヤマト」シリーズに参加するのは初めて。なぜ、「ヤマト3199」の音楽は、宮川さんと兼松さんに「宇宙戦艦ヤマト」の音楽の魅力を聞いた。 【写真特集】どうなる?「3199」 ついに公開へ 新ヤマトも ビジュアル一挙公開
◇。「ヤマト」はメロディーが大事
--2人の役割分担は?
宮川さん 敵の音楽、ヤマト側の音楽……などと分かりやすい線引きがあるわけではありません。重要だったのは、メロディーをちゃんと作ってほしかった。「ヤマト」はメロディーが大事。そこをもがいてほしかった。
兼松さん 特にこうしてほしいという指示はありませんでした。これまでの「ヤマト」は意識しつつ、トレースではなく、ある程度は自分のスタイルでやってみました。
宮川さん もがいているんです。これだね!と思いました。彼がすごいのは、この劇伴を作品として捉えているところです。映像にあてるだけの音楽の切れ端のようなものではなく、きちんと演奏会でも演奏できる作品として取り組んでくれた。頭が下がるような思いでした。
兼松さん 「ヤマト」の音楽に参加させていただけるなんて、とんでもないことです。昔のスコアをアレンジするのかな?と思ったけど、一員として迎え入れていただいたので、その思いに応えたい気持ちで書きました。
◇宮川泰は全打席メロディー