最年長出場の後藤洋央紀が『G1』へ覚悟の決意表明「時代の波に逆らいながら、新世代に押し潰されることなく戦い抜く」
7月20日、大阪で幕を開ける新日本プロレス”真夏の最強戦士決定戦”『G1 CLIMAX34』。 【動画】NEW JAPAN CUP 2024決勝戦での後藤と辻の激闘 8月14日には最終公式戦、15日には優勝決定トーナメントが行われ、17日と18日に両国国技館での決戦を迎える。 この激戦の舞台に挑む新日本プロレスの後藤洋央紀に直撃インタビュー!「これがもしかしたら最後のG1になるかもしれない」と決意を語る後藤。 Bブロックでの注目選手や対戦したいAブロックの強者、さらには過酷なリーグ戦とトーナメントの二重苦にどう立ち向かうのか。 最年長として今回のG1に挑む後藤洋央紀の覚悟と意気込みに迫り、そしてG1に合わせて開催されるPOP UP STOREでのグッズ展開についての感想や、ファンへの熱いメッセージも聞き逃せない特別インタビューとなっている。 ①『G1 CLIMAX34』へ懸ける想い ――7月20日から大阪で開幕する『G1 CLIMAX34』後藤選手はBブロックに出場されます。本選から出場というところも踏まえて、G1へかける思いというのはいかがでしょうか? 今回メンバーを見てみると、自分が最年長の選手であるということで。やっぱり来年出られるかどうかというのは、本当に際どいところになってきたなという気がします。これがもしかしたら最後のG1になるかもしれない、ぐらいの意気込みで挑みたいと思っています。 ――タッグを組んでいる「毘沙門」のYOSHI-HASHI選手が残念ながら予選敗退という形になりましたが、それに対してはどういう風な心境でしょうか? パートナーである、よっちゃんの思いというか、そういったものも背負いながら戦いたいなと。よっちゃんだけじゃなく、CHAOSのメンバーが自分1人になってしまったので、出られなかった仲間の思いというのを背負いながら戦いたいなと思いますね。 ――近年の新日本プロレスを象徴する棚橋(弘至)選手も今回は、予選敗退となったことに対しては、何か思うものはありますか? あまりにも急に。いずれこういう日が来るのかなという思いは常々持ってはいたんですけど、今年、急にそんな状況になるとは。ちょっと、そうですね、戸惑いはありましたね。まさか自分が最年長として出ることになるとも思ってはいなかったので。 ――NEW JAPAN CUP準優勝という実績もやっぱりありますので、後藤選手がこの本選出場は違和感ないなと思います。 でもNEW JAPAN CUPがなければ、自分もおそらく予選に回されていたであろうと思うんですよ。タッグパートナーのYOSHI-HASHIが予選から出ているということは。だから本当、今年ちょっと運も味方してる部分もあるので。この勢いで流れに乗っていきたいなという部分はありますね。 ②Bブロックで気になる、注意する選手 ▼B ブロック ・後藤洋央紀 ・エル・ファンタズモ ・辻 陽太 ・ジェフ・コブ ・HENARE ・デビッド・フィンレー ・成田 蓮 ・上村優也 ・KONOSUKE TAKESHITA ――ちなみにBブロック、新世代の選手も非常に多いんですけれども、気になる選手や注意したいなと思っている部分というのはいかがでしょうか? やっぱり気になる選手はNEW JAPAN CUP決勝の相手、辻。そして上村、成田。この辺の新日本プロレス生え抜きの新世代の選手は気になりますよね。 ――「新時代」というのがプロレス業界だけじゃなく、世の中的にも新時代が声だかに叫ばれてはいますが後藤選手は新世代の人たちが出てきていることに対してどういう風な受け止め方をされてますか? これから新日本プロレスがもっと大きくなっていくためには、新しい世代は必要だとは思ってます。出てこなければ未来はないと思うので、出てくることに関しては全然OKなんですけど、やっぱりその新世代では見せられないものもあると思ってます。キャリアを持っている人間にしか見せられない感動だったり興奮だったり、というものを俺はまだまだ見せられるという自信はあるので、今回のG1の一つのテーマというか、対新世代ですね。 ――同じBブロックにAEWとDDTプロレス、ダブル所属のKONOSUKE TAKESHITA選手。前回のALL TOGETHERでも新世代の中に混じって、強さという部分では非常に目立った評価を周りからも受けていますが、その部分はいかがでしょうか? AEWは自分が前回出たときにTAKESHITA選手もいたんですよ。背もあるし、雰囲気もある選手だなとは思っていました。でも、新日本で育っていない選手ではあるので、その辺は俺だけじゃないでしょうけど、新日本の壁みたいなものをやっぱり他団体の選手に対しては見せつけたいですよね。 ――後藤選手とTAKESHITA選手との対戦、そして新世代同士の対戦については皆さんが注目している部分だと思います。 今の新日本は他団体から来る選手もいっぱいいますけど、やっぱり生え抜きは生え抜きのプライドというものを持ってるのが、新日本の選手だと俺は思ってるので。その辺、若手たちに対しても肝に銘じて新日本らしさを彼らに教え込みたいですよね。 ――新日本プロレスの新世代にも見せつけてやれよと発破をかけたい? そうですね。 ――ボルチン選手は驚異の怪物ぶりを発揮して、予選から歴戦の強者たちを撃破してこの本選に出場してるんですけど、このことに関してはいかがでしょうか? これはある種、今の新世代で脅威と思ったのが、このボルチンかもしれない。 ――なるほど。 矢野選手、棚橋選手、タイチ選手、この3人を倒してきたというのは本物ですね。認めざるを得ない結果なので。そのボルチンとも当たるし。対新世代の中でも重要な、1番の新世代ですから。 ――まさかデビューしてまだ間もないボルチン選手が、こうやって名のある選手たち3タテにして上がってきたというところが、今までのG1と顔ぶれがだいぶ変わってきた感じがしますね。 今までのプロレスというもので考えても新しいというか、そう思いますね。プロレスってキャリアがモノを言うものだという風に思ってここまでやってきていたので、その辺が壊れつつあるのかなと。時代の流れを感じますね。 ――しかしNEW JAPAN CUPでも時代の波をある意味、受け止めて、自分が現世代の代表として決勝まで勝ち残ったというところは、後藤選手の実力を満天下に示したという部分もあるのかなと思います。 いろいろな人が背中を押してくれたおかげですよね。あのときの決勝の声援というのがやっぱり本当に隠れてたというか、期待をしてくれている人が普段言われないにしても、これだけいたという。改めて期待を感じましたよね。 ――お父さんさんへのレクイエムみたいな部分もたぶんあったと思いますし、そういう思いに共感した人がすごく多かったような気がするんですよね。 そうですね、だから感情移入してくれたのかなと思うんですよ。オーナーが、20歳以上離れた人には共感できないと、X(旧Twitter)でもポストしてましたけど、俺はそんなことはないと思いたいんですよね。苦難というのは誰もが迎えるときがくるものだと思うし、そういうものを乗り越えていくという部分では、どの世代であっても共感できなきゃいけないし、できるべきなんですよね。しなきゃいけないというか。そういったものを表していきたいなと。 ――特に今回のNEW JAPAN CUPは本当にそんな感じでしたよね。 そうですね。本当、運も味方しましたけど。