飲酒運転が発覚「退職金1620万円」ゼロに…“市職員”が不服訴えた結果「地裁・高裁」と「最高裁」で判断が割れたワケ
最後に
昨今、飲酒運転に起因する退職金ゼロ事件が相次いでいる。 本件より前に起きた飲酒運転事件でも、最高裁は「退職金ゼロはOK」と判断(最高裁 R5.6.27)。この事件では、裁判の経過に伴い退職金がどんどん減っていった。すなわち地裁は「退職金を全額払え」としたが、高裁が一部減額して「3割払え」となり、最高裁で「退職金ゼロはOK」となったのである。 今回は、退職金ゼロは「酷に過ぎる」との反対意見もあったが、世の流れとしては、飲酒運転に対して厳しい裁判所の判断が出されることが続くだろう。 ■ 林 孝匡(はやし たかまさ) 【ムズイ法律を、おもしろく】がモットー。情報発信が専門の弁護士です。 専門分野は労働関係。好きな言葉は替え玉無料。
林 孝匡