ビットコイン、9万7000ドル付近まで上昇した後に急落──ETH、XRPは7%急騰
ビットコイン(BTC)は一時9万7000ドルを突破し、ソーシャルメディア上で10万ドルの大台突破への期待が高まったが、11月28日のアジア時間午前には9万5500ドル近くまで値を下げた。 データによると、感謝祭の週末を前に、ビットコインは過去24時間で3.3%上昇した。ビットコインの強さは主要トークンを押し上げ、イーサリアム(ETH)は7%急騰し、エックス・アール・ピー(XRP)とバイナンスコイン(BNB)は6%上昇し、ドージコイン(DOGE)も5%以上上昇した。 27日のCoinDeskの分析では、ETHにリンクした先物取引とオンチェーンの動きが活発化していることが指摘され、トレーダーたちが時価総額第2位の暗号資産(仮想通貨)のアップデートによる変動を期待していることが示唆された。 データによると、イーサリアムの収益、手数料、新規ウォレット、チェーン上の取引量は増加しており、過去1カ月間は5月から9月までの期間と比較して、活動レベルが上昇していることが示されている。一方、永久先物契約および標準先物契約の累積未決済建玉は、過去最高となる632万ETH、270億ドル(約4兆500億円、1ドル=150円換算)超に急増しており、いずれもETH価格の上昇を裏付ける兆候だ。 また、DeFiトークンのアーべ(AAVE)とユニスワップ(UNI)は9%上昇し、ミームコインのぺぺコイン(PEPE)とモグ(MOG)も8%以上急騰した。これは、イーサリアムのベータベットとして機能する傾向があるためであり、5月のCoinDeskの分析で指摘された通りだ。 QCPキャピタル(QCP Capital)のトレーダーは27日のブロードキャストで、株式市場がリスク資産クラスの成長を支える中で資金フローがETHへとシフトしていると述べた。 「市場はETHへの資金流入にシフトしており、それはETH/BTCペアが大統領選挙後の最低値の0.0318から0.0366へと13%急騰したことからも明らかだ」とQCPは述べた。「ETHは、わずか0.5%の上昇にとどまったCoinDesk 20指数(CD20)を上回るパフォーマンスを見せた」。 「ウォール街では、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領がスコット・ベッセント(Scott Bessent)氏を財務長官に指名したことで市場心理が好転し、過去最高値を更新した。ベッセント氏の市場に友好的なアプローチと、トランプ氏の関税政策を緩和する可能性があるという姿勢が楽観論を煽り、リスク資産が主導して市場全体で幅広い上昇相場が起こった」とQCPは付け加えた。 ベッセント氏は、マクロ投資会社であるキー・スクエア・グループ(Key Square Group)を経営している。30年前には著名な投資家ジョージ・ソロス(George Soros)の下で働いており、ソロス・ファンド・マネジメント(Soros Fund Management)が10億ドル以上の利益を上げたことで有名な「英ポンド売り」という賭けの「推進力の一つ」だったと考えられている。 7月のインタビューで、ベッセント氏は暗号資産は「自由の象徴」であり、暗号資産経済は「定着する」と述べ、これまで市場に参加してこなかった可能性のある若い世代の間で、資産クラスとしての暗号資産の魅力が高まっていると指摘した。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Pumps Above $97K, Then Dumps, as Ether, XRP Surge 7%
CoinDesk Japan 編集部