【止まらない物価高騰】アンケートで困窮家庭の悲鳴聞こえる「風呂もガスもない、冷蔵庫を手放そうか…」「トイレは皆で使って一括で流す」
〈これ以上削れるものがない〉
困窮家庭では、もともと厳しい生活を送っていたところに急激な物価高に見舞われ、これまでも保護者の食事を減らしたり、真冬や真夏でもエアコンの使用を控えたりなどして出費を抑えてきています。しかしながらそれでも足りない家庭もあると言います。 「6月から電気代の補助がなくなるというので、どれだけ値上がりするか恐ろしい。テレビも風呂もガスもない生活をしているが、これ以上電気代があがると厳しいので、冷蔵庫を手放そうか検討している」 「トイレの使用回数を減らすべく、みんなで使ったあと一括で流す事を徹底したり、食事も満足のいく内容や量では無いです。人が使わないところを頂いたり、2度 3度と収穫できる物は捨てずに食し、家庭菜園を実施したり友人宅から頂いたり」 「車が必要な田舎であるが、手放さなくてはいけないほど苦しい状況。最近はなんのために生きているかわからない。なぜ子供を育てているかわからない」 政府は「物価高に対応できる賃上げ」を標榜していますが、実質賃金は25か月連続で下落しています。特にひとり親家庭の場合は収入を増やすことは容易ではありません。 今回のアンケート調査の回答者のうち「パート、アルバイト」は42%で最も多く、契約社員、派遣社員を合わせた非正規雇用者は55%を占め、勤め先も「就業者数100名未満」が全体の6割で、賃上げ効果を得にくい現状です。実際に2023年の1年間に「賃金上昇しなかった」は82%でした。
〈雇用の厳しい現実〉
特にひとり親家庭の場合に、収入が安定した正規雇用や、賃上げが実施される大手企業で職を得ることはとても難しい現状があります。 「正社員の仕事を探しているがなかなか決まらない。子供に障害があるので思うように働けない」 「派遣切りに合いまもなく無職になります。正規雇用で働きたいけど年齢的になかなか見つからず困っている」 「物価が上がっているのに、給与が変わらず困っています。ひとり親で、頼れる親戚も居ないので、子供達の学校行事や体調不良で仕事を休む時、有給では足りません」 「がん治療後の後遺症で働けない。在宅で子どもを養えるほどの収入がある仕事が必要」 働く意欲があっても職を得られなかったり、ひとりで子育てすることの負担の大きさなど、支援が必要にもかかわらずそれを得られない親の厳しさは増す一方です。