2025年は本当に「AIエージェント」の年になるのか?…直近の調査から見えてくる”働くAI”の「意外な事実」
一つ前の技術すら未だ浸透していないのに
以上の調査結果を見ると、米国の方が日本よりも職場における生成AIの利用率は高いが、どちらの国にしても大半の労働者は未だに生成AIを仕事に活用していない。ChatGPTが世に出てからすでに約2年が経過している。それなのに、これはちょっと意外な結果だが、新しい技術が普及するときは結構時間がかかるものなのだろう。 こうした段階で早くもIT各社がAIエージェントをリリースしたとしても、正直一般のユーザー(労働者)には時期尚早かもしれない。まずはChatGPTのようなチャットボットを使ってみてからでないと、その次に来るAIエージェントのような新商品を受け入れる態勢は整わないからだ。 確かにAIエージェントは今、IT業界で話題に上っているホット・トピックだが、それは私たち一般のユーザー、あるいは労働者が今すぐにでも使いたいと待ち望んでいる商品ではないかもしれない。 一方で、これらのAI技術を開発・提供するIT各社が、今後の急成長が見込まれる生成AI市場でリーダーの座を確保すべく矢継ぎ早に新商品を繰り出してくるのは当然だ。 問題は私たちユーザー、あるいは労働者がそのペースについていけるかどうか、いやそもそもついていくべきかどうかにあるだろう。もちろん「競合他社に打ち勝つためには新技術をいち早く取り入れなければ」という考え方もあろうが、同時に対投資効果や誤作動などのリスクも考慮する必要があるのは言うまでもない。 平凡な処世訓で余計なお世話かもしれないが、最初から「こんなもの要らない」と決めつけるのも、逆に焦って導入するのも良くない。バランスが大事ということだろう。 【さらに読む】ChatGPTの“反抗的な回答”に驚いた…!「あなただけが正しいのではない」「いいえ、やりません」…人間のように振る舞う「AIの危険性」
小林 雅一(作家・ジャーナリスト)
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