【防災の日の向けて】女性ならではの悩みを解決する防災用品をチェック
いつどこで、大きな災害が起こってもおかしくない今。防災グッズを備蓄しているという人も多いかもしれません。でも、その備蓄は女性だからこその困りごとに対応できているでしょうか?災害用女性下着を製作した『Amcas』代表で、被災地でのボランティア経験が豊富な表早紀さんと、フェムテック&フェムケアの知見を持つyoiが、「女性用防災セット」を考えました。 【写真】女性用防災セットおすすめ10選 ■まず、最低限必要となる備蓄をチェック! 表さん:まず最初に備蓄を考えるとき、何がどのくらいの量必要なのかわからないですよね。そこでおすすめしたいのが、東京都が運営している「東京備蓄ナビ」(https://www.bichiku.metro.tokyo.lg.jp/)というサイト。暮らしている人数や年齢を入力すると、必要な備蓄品とその量を教えてくれるんです。しかもそのままネットストアで購入までできます。 ■yoi:なんて便利な機能! まずこのサービスを知らない人が多そう。それにしても、一人暮らし女性で、水ってこんなに必要なんですね…。 表さん:必要な量って思ったより多いですよね。だからこれを目安にして、自分たちに必要なものを足していくのがいいかなと思います。
表さん&yoiが考えた、「女性用防災セット」
yoi:「東京備蓄ナビ」で紹介されているものにプラスして、女性ならではの困りごとにも対応できる「女性用防災セット」を一緒に考えていきましょう。 表さん:避難所に逃げてからの生活って、思った以上に長いんです。生きるか死ぬかという状況を脱したあとに、自分の尊厳を守ったり、体調を悪化させないためのアイテムが必要です。そんな視点で、アイテムを選んでいきましょう! ■女性用防災アイテム 『Amcas』の災害用女性下着 災害用下着 survival wear ¥6490/株式会社オカモトヤ yoi:まずは、表さんが代表をつとめる『Amcas』と株式会社オカモトヤが共同開発した災害用女性下着をセレクト! このアイテムは、どのような経緯で誕生したのでしょうか? 表さん:大学に入学した時期がコロナ禍、いわゆるコロナ入学世代だったので、学校にも行けずサークルに入ることもなく、とにかく時間があったんです。そんな中で、自分にできることを考えたときに、中高生の頃に行っていたボランティア活動が自分の中でもすごく大きな経験になっていたことに気づきました。 被災地で下着がなくて困っていた女性の方と出会ったことを思い出して、大学一年生の頃にはこのアイデアを何か形にできないかな、と考えていました。大学でお世話になっていた教授からの助言もあり、災害用女性下着を形にすべく立ち上げたのが『Amcas』です。パタンナーさんを探すところから始まり、下着が形になったのは大学3年生にあがる頃。そこから少しずつ営業に出たり、販売活動をスタートしました。 yoi:災害用女性下着のポイントを教えてください! まず、生地のこだわりは? 表さん:生地はスポーツニット素材を使っています。災害時は女性の下着が干してあることでその場に女性がいる、という目印になってしまい、そこから性犯罪につながる恐れもあります。だからとにかく肌から遠い素材を使うことで、“下着らしさ”を消していこうという発想からニットを選びました。ゴルフウェアなどにもよく使われる素材で、速乾性もあり汗をかいても蒸れにくくなっています。 あとは下着を配布するときに、一人一人サイズを確認して手渡して、となると手間が格段に増えるし、自分のサイズを申告しづらい人もいらっしゃいます。そのために縦にも横にもよく伸びて、フリーサイズで誰でも着用できることにもこだわりました。ウエストはゴムではなくひもで絞る形にして、妊婦さんでもはいていただけるようになっています。