AIに仕事を奪われる時代でも人間に残る、ある貴重なスキルとは(滝川徹 時短コンサルタント)
■実行力だけはAIに置きかえられない
いずれタスク管理もAIに任せられるようになるだろう。自分が抱えているタスクをAIに説明して、どの順番でどうこなしたらいいか教えてと言えば最適な順番で計画を作ってくれることはまちがいない。 AIの進化により、タスク管理能力に差は生まれなくなるはずだ。一方、明確な差が生じるのがAIに提案された計画を実行する力だ。 たとえばタスクAをこなせと提案されても、それを先送りしてしまえばいくら理想的な計画を提案されても意味がない。AIが先送りの衝動まで管理してくれるわけではないからだ。 つまり、少なくともAIが人間の仕事の全てを置きかえる時代がやってくる前、すなわち過渡期に(AIを使いこなすスキルとは別で)必要となる重要なスキルのひとつは実行力となるはずだ。 そういう観点で本書はこれからの時代を生き抜く武器になる。私はそう確信している。
【プロフィール 滝川徹・時短コンサルタント】
1982年東京生まれ。Yahoo!ニュース・アゴラで執筆記事が多数掲載される現役会社員・時短コンサルタント。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけにタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法(日本実業出版社)』他。