【中山大障害】ダイシンクローバーの上野翔騎手「あと3つ、周りの皆さんに楽しんでもらえれば」
障害競走は大一番の中山大障害(J・G1、芝4100メートル、21日)を含め、今年あと3鞍を残すのみとなった。障害騎手リーディング争いはともに18勝で並ぶ、上野翔騎手(38=フリー)、小牧加矢太騎手(27=音無)の2名に絞られている。 デビュー21年目の美浦、上野翔騎手は昨年6勝からジャンプアップし、キャリアハイの勝利数を更新し続けている。「僕自身は特に(意識は)ないです」とタイトル獲得が視野に入るものの、鞍上に特別な意識はない。それでも言葉の節々からは1着を目指す姿勢がひしひしと伝わってくる。「馬が頑張ってくれて関係者の皆さんがしっかり仕上げてくれたから(今の勝ち鞍がある)。勝ちたいと思って勝てるわけではないですからね。勝つための準備をして、その着順の積み重ねでリーディングを争えている。自分自身より馬にとっていい方に向かってもらえればと思います。変に意識せず平常心でと思いますし、あと3つ、周りの皆さんに(リーディング争いを)楽しんでもらえれば」と思いを明かす。 大一番の中山大障害では前走からコンビを組むダイシンクローバー(せん8、戸田)と前走に続きコンビを組む。中間は付きっきりで追い切りにまたがり、人馬一体で態勢を整えてきた。「前走より確実に状態は上がっています。メンツは強くなるけど、タフなコースで上位馬に隙ができればチャンスはあると思う。自信を持って臨めるし、楽しみに向かえます」と仕上がりには自信をのぞかせる。 ジャンプレース最高峰の舞台で一発を狙う鞍上の手綱さばき、そして障害騎手リーディング争いの行く末に要注目だ。【井上力心】