なぜ、「数値目標が設定しにくい業務」の数値化が重要なのか?
■「1週間の業務内容」を書き出して見直す このように「1日480分」という限られたリソースをより高付加価値な業務に配分するわけですが、この再配分を行なう前提として、そもそも現在のリソースがどのように配分されているのかを1週間単位で見直すといいでしょう。 つまり、1日480分×5日=2400分のうち、「あなたが現在、何にどれくらいの時間を割いているのか」を、一度書き出して見える化するのです。 1週間の業務内容を記録して見直すと、会議が長すぎることや無駄な作業をしていることなどが見えてきます。 また、提案書作成や見積書作成に時間がかかりすぎていることなども見えてくるでしょう。 ■適切なリソース配分を見極める「4Dフレームワーク」 本章の最後に、「1日480分」のリソース配分に迷った際に役立つフレームワークを紹介しましょう。 下の図はタイムマネジメントで有名な「4D」マトリックスの図です。 このフレームワークを利用して、いったん自分の仕事の優先度を確認します。 このマトリックスの4つの象限に自身の業務を分類し、「重要かつ緊急な仕事(DO)」は自ら作業しなければなりませんが、「重要ではないが緊急な仕事(DELEGATE)」は他の人に任せるかアウトソースします。 そして「緊急ではないが重要な仕事(DEFER)」は後回しにして、「重要でも緊急でもない仕事(DELETE)」は思い切って「やらない」という判断を行います。 このようにタイムマネジメントを行うことで、時間的な余裕を創出して、「行動の量」の記録と数値化された結果からPDCAを回せるようにします。 たとえば営業でも、受注まで行ったらその後の事務的な手続きなどは他の人に任せることを検討できるでしょう。
岩田 圭弘