東野&ヒロミの新番組がスタート! 地上波で進むベテランの復権
東野幸治(57)とヒロミ(59)、中居正広(52)がMCを務めるバラエティ『THE MC3』(TBS系)が10月21日にスタートした。 エンタメ界の「基礎」を築いたヒロミの壮絶バラエティ力 「東野はもう1本、『Snow Man』渡辺翔太(31)とMCを務めた『この世界は1ダフル』(フジテレビ系)がこの秋、特番からレギュラーに昇格。ヒロミもMCをしていた特番『ザ・共通テン!』(フジ系)がこの秋からレギュラー放送されます」(テレビ誌編集者) 購買意欲があり、スポンサーが重要視するコア視聴率(13~49歳男女の視聴率)がヒットの目安になったことによって、テレビタレントの若返りが進んだことは本連載でも既報の通り。 ここに来て″アラ還″の東野とヒロミが仕事を増やしているのは何故か。 「守りに入るテレビマンが増えたからだと思います。背景にあるのは、わずか1年で打ち切りになった『ジョンソン』(TBS系)。『かまいたち』や『見取り図』ら、今が旬の若手や中堅を起用して勝負に出ましたが、爪痕を残すことができなかった。コンプライアンスが厳しくなったうえに、テレビ不況で制作費は下がる一方。そんな時代で勝つための秘策がベテラン回帰だった。バラエティがイケイケだった時代から令和まで生き抜いているベテランは、危機管理能力に優れ、笑いを取る実力も抜けている。どんな企画でも安心して任せられる」(放送作家) ◆高評価を得る理由 ベテランの中でも、「東野とヒロミが高評価を得ている理由は二つある」と広告代理店関係者は指摘する。 「東野は流行りの漫画や映画を片っ端からチェックするなど、アンテナの張り方が凄い。週刊誌記者やジャーナリストと公私で交流するなど、フットワークも軽い。ヒロミも地元・八王子繋がりで仲が良い滝沢秀明(42)とのパイプで『TOBE』のタレントたちと石川県輪島市に炊き出しに行くなど、キーパーソンをきちんと押さえている。情報に敏感でアップデートを欠かさないのが二人のストロングポイントです。そしてもうひとつ、ともに家族を大切にしており、不倫などのスキャンダルと無縁なのも、スポンサーの安心材料となっている」 ネット配信番組の増加もあって、数字が取れるタレントの取り合いになっていることも、ベテラン勢の再評価に繋がっているようだ。 「コロナ禍以降、規制でがんじがらめの地上波より、YouTubeや、有料で文章を販売できる『note』、ライブ配信アプリなど新メディアで稼ぐ若手や中堅が増えました。一方、ベテランはまだまだ地上波優先というタレントが多い。苦しいテレビマンの意向を汲んでくれるのも高ポイント」(制作会社ディレクター) 特番として復活した『内村プロデュース』(テレビ朝日系)のように、往年の人気番組の復活やリメイクの増加も、ベテラン勢復権の追い風となっている。 「趣味の多様化で新番組がなかなか定着しませんからね……。往年の人気番組を見て育った世代が現在、社会でそれなりのポジションに就いているのも大きい。特別DVDや関連グッズ、イベントにお金を落としてくれやすいですから」(キー局プロデューサー) ″苦しいときのベテラン頼み″は、テレビ界でも有効なのである。 『FRIDAY』2024年11月1・8日合併号より
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