MUFG、今期純利益1兆7500億円に上方修正-自社株買い3000億円
(ブルームバーグ): 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は14日、今期(2025年3月期)の連結純利益予想を前期比17%増の1兆7500億円に上方修正すると発表した。従来予想は1兆5000億円。2期連続での最高益更新となる。
顧客部門の好調や日本銀行による利上げ効果、政策保有株式の売却進展などを踏まえて、通期純利益を上方修正した。アナリストによる事前予想の平均は1兆6210億円だった。
同時に発行済み株式総数の2%、総額3000億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。通期での自社株買いは4000億円となる。年間配当も1株当たり60円と従来予想から10円引き上げた。
4-9月期累計の連結純利益は、同36%増の1兆2582億円と過去最高益を更新した。中間期で純利益が1兆円を超えたのは初めて。新たな通期目標に対する進捗(しんちょく)率は72%となった。
中間期での本業のもうけを示す業務純益は同20%増の1兆3054億円。株式売却益は同2.8倍の4000億円を計上した。
記者会見した亀澤宏規社長は「増益のドライバーは大きく2点。顧客部門が好調で大幅増益となったほか、政策保有株の売却が進展し、大口の売却益を計上した」と説明した。「株売却益の一部を債券ポートフォリオの組み替えに使うことを想定している」という。自己資本利益率(ROE)の中長期目標の見直しに着手するとも語った。
今期からの3年間で3500億円(取得原価ベース)としていた政策株の売却目標を7000億円に引き上げるとも発表した。トヨタ自動車の発表によると、MUFGは政策株として保有していたトヨタ株の一部を第2四半期中に売却した。トヨタが実施した自社株買いに応募した。
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Hideki Suzuki, Taiga Uranaka