王将射殺事件11年で解明求める 「なぜ撃たれた」元社長や社員
2013年に「餃子の王将」を展開する王将フードサービス社長だった大東隆行さん=当時(72)=が射殺された事件から19日で11年となった。実行役とされる暴力団幹部の逮捕、起訴から2年以上たったが、裁判はまだ始まらず、京都府警は事件の指示役がいるとみて捜査を続ける。「なぜ撃たれたのか」。王将の関係者は全容解明を求めている。 大東さんの2代前の社長を務めた望月邦彦さん(88)は、今月取材に応じ「(大東さんは)本当にやさしい人で、現場の従業員からの人望が厚い」と振り返った。事件について「共謀者も捕まって罰せられないと、納得できない」と声を震わせた。 事件の第1発見者で元王将社員の富岡正和さん(69)も「事件の背景を明らかにしてほしい」と話す。別の王将OBも「大東さんが浮かばれない」と心境を明かした。 起訴状などによると、13年12月19日早朝、京都市山科区の王将本社前の駐車場で、特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系組幹部田中幸雄被告(58)が、大東さんの腹や胸を拳銃で撃ち殺害したとされる。