休日を休息に使うより効果的…マイクロソフト幹部300人が実践する「世界最高の休み方」5つの共通点
仕事と私生活の満足度を高めるにはどうすればいいか。クロスリバー代表の越川慎司さんは「日本のビジネスパーソンは、仕事と私生活を『対立構造』で考えがちだが、マイクロソフトのエグゼクティブは、休日を休息のための時間ではなく、仕事で成果を上げるための『原動力』と考えている」という――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、越川慎司『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。 ■休日を「楽しむ」ことで人生を好循環させる マイクロソフトには、約300人のバイスプレジデントがいますが、彼らの休日の過ごし方を観察してみると、大きく二つの共通点があることに気づきました。 一つは、土日の休日を、次の1週間を成功に導くための準備期間と考えて「自己再生」(本来の自分を取り戻す)を意識していること。 もう一つは、スポーツや趣味、家族や友人とのバーベキューやキャンプなどを楽しむことで、身体と心、脳のリフレッシュを図り、次の1週間に向けて、エネルギーを「チャージ」(充電)していることです。 彼らは休日を休息のための時間ではなく、仕事で成果を上げるための「原動力」と考えているのです。 私が注目したのは、彼らがそれを「楽しんでやっている」ことです。 仕事を成功に導くための準備というと、多くの人が「苦行」や「修行」を連想してウンザリした気持ちになると思いますが、マイクロソフトのエリートたちは、スポーツや趣味を楽しみ、休日を満喫することで、自己再生とエネルギー・チャージという二つの目的を実現していたのです。 「充実した休日を過ごすことで、仕事の成果が上がる」→「成果が上がれば、休日が楽しくなる」→「休日が楽しくなれば、さらに成果がアップする」……というサイクルを回すことによって、「人生を楽しくしている」のだと思います。
■ビル・ゲイツがデジタルデトックスしていた理由 彼らが休日に実践しているのは、次のような5つのことです。 【実践①】休日と仕事を切り離す 休日と仕事を完全に切り離すことを意識しています。 仕事のことは頭の片隅に追いやって、スポーツや趣味など、目の前の楽しさに集中することを徹底しています。 仕事を忘れることで、脳と心と身体を「完全リセット」しているのです。 【実践②】エネルギーを再充電して、創造性や集中力を高める 休日は怠けるための時間ではなく、自分の中のエネルギーを再充電して、創造性や集中力を高めるための機会と考えています。 充実した休日を楽しむことで、ストレス・レベルを下げ、長期的なパフォーマンスの向上を目指しています。 【実践③】デジタルデトックスの時間を作る 休日には、デジタルデバイスから距離を置くことを重視しています。 メールやSNSの確認を控えることで、仕事の圧力から解放され、リラックスした気分で休日を満喫できるといいます。 必要な連絡は事前に済ませるか、休日明けに対応することを周知徹底しています。 パソコンの産みの親であるビル・ゲイツも、休日にデジタルから離れる時間を意図的に作っていました。 あのビル・ゲイツでも、デジタルデトックスによって脳をリフレッシュしていることに、何か本質的な「解」があるように思います。 ■休日に軽い有酸素運動の効果 【実践④】健康管理を徹底する 平日だけでなく、休日も健康管理に気を配っています。 「健康的な食事」と「十分な睡眠」、「適度な運動」は、彼らのルーティンの一部になっており、これらを徹底することで、仕事中の高いエネルギーレベルを維持し、ストレスに強い身体を保つことを意識しています。 エグゼクティブの多くが、休日に軽い有酸素運動をしています。 ゆっくりとしたジョギングは、膝を傷めないだけでなく、糖尿病になるリスクを抑えたり、寿命が伸びるという医学的データもあります。 ジョギングは場所や時間を選ばず、道具も必要ないため、手軽な健康法として習慣化している人が多く見られました。