「大谷が日本で誕生したことに驚き」元阪神ランディ・バース氏が日本の野球と大谷へエール
1983年に阪神タイガースに入団し、2度の3冠王に輝いたランディ・バース氏。1985年には掛布選手、岡田選手、真弓選手といった名選手とともに阪神タイガースを日本一に導き、多くの野球ファンに愛されました。そんなバース氏は、今シーズン優勝争いをしながらペナントレースで敗退した阪神タイガースについて「もっとリラックスすることが重要」と言います。阪神タイガースの今シーズンを振り返り、そして来シーズンに期待することを伺いました。(MBS/Yahoo!ニュース Voice)
今の選手に言いたいことは「リラックスして試合に挑むこと」
――2021年の阪神タイガースを振り返って、印象的だったことは? バース: 佐藤輝明選手が一番印象深いです。新人なのにホームランバッターとして活躍するだけでなく、掛布のような素晴らしい内野手であり、真弓のような素晴らしい外野手でもありました。素晴らしいドラフトでしたね。阪神はすごく幸運だったと思います。 ――佐藤輝明選手はホームランを量産しましたが、シーズン中にスランプも経験しました。 バース: 私が現役のときに並木コーチという素晴らしい指導者がいました。彼の指導のおかげで、私はすべての方向に打ち分けられるようになったんです。私がそうであったように、佐藤輝明選手もレフト方向に打ち分けができるようになれば、さらに活躍が期待できる選手になると思いますね。 阪神ファンほど素晴らしいファンはいません。現役時代は本当に心強かったのを覚えています。日本語の野次がわからなかっただけかもしれませんが…。佐藤選手は今年プロになったばかりの新人ですが、熱狂的なファンがいて、いつも応援してくれています。考えすぎずに2年目を迎えて欲しいですね。 ――来シーズンの阪神タイガースに期待することは? バース: 矢野監督はとても賢く、野球を知り尽くしている選手でしたね。彼ならばいいチームを作ってくれると思っていました。ここ数年はとても投手陣が充実しているので、より多くのホームランを打つことができれば、きっと大きな仕事を成し遂げてくれると思います。 ――勝ち続ける強いチームとは? バース: 私が在籍していた1985年当時の阪神の話になりますが、正直、私は一切プレッシャーを感じていませんでした。同様に掛布、真弓、岡田も一切プレッシャーを感じていませんでした。リーダーが常に平常心で、向上していくことだけを考えることが、チームを勝ち続けさせる秘訣だと思います。巨人戦のような重要な試合であれば、なおさらそれを意識していましたね。 今のタイガースの選手に伝えたいことは「リラックスして戦いに挑むことが最も重要」ということです。その上で冷静に相手を分析して、どう勝つのか考える。それが私たちがやってきたことです。