灯籠200基、夏夜彩る 高千穂神社「六月灯」始まる 奄美市
鹿児島県奄美市名瀬井根町の高千穂神社で27日夕、夏の風物詩「六月灯」が始まった。約200基の灯籠が参道を彩り、幻想的な雰囲気に包まれる中、大勢の参拝者は無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。 六月灯は旧暦6月に県内各地で受け継がれる祭礼行事。同神社では、戦争で一時途絶えていたが、奄美群島の日本復帰以降は毎年7月の最後の週末に行われている。 宮司の當郷裕之さん(56)は「コロナ禍などを経て、今年は本来の六月灯の在り方通り、滞りなく開催できることを喜ばしく思う」と話した。 境内の特設ステージでは島唄や舞踊など奉納演芸が披露されたほか、鳥居近くには多くの露店が並び、浴衣姿の若者や家族連れでにぎわった。 来年、奉納される灯籠に絵を描くという女児(4)は「友だちの絵は上手だった。私もうまく描けると思う」と笑顔だった。 28日の奉納演芸は午後7時半から行われる。