デジタルノマド在留資格見直しへ 滞在期間長く、消費拡大など狙い
出入国在留管理庁は2日、働く国や場所を選ばず、ITを活用してリモートで勤務する「デジタルノマド(遊牧民)」と呼ばれる外国人が長く日本で活動できるよう、一定の要件で、半年滞在可能な「特定活動」の在留資格を認める新制度案を公表した。国内での消費拡大などが狙い。3日からパブリックコメント(意見公募)をし、年度内の制度化を目指す。 デジタルノマドの外国人は現在、観光客らに付与され90日まで滞在できる「短期滞在」などの在留資格で入国。新制度は、日本への査証が免除され、租税条約を締結している49の国・地域に住み、年収が1千万円以上見込めることなどを要件に、特定活動の資格を付与する。扶養する配偶者と子どもを伴うことも認める。 入管庁によると、デジタルノマドは世界に3500万人以上いるとの推計がある。経済界が呼び込みの拡大を要望していた。 小泉龍司法相は2日、「デジタルノマドはイノベーションをつくり出す源になる能力を持っている。各国が取り込みに向けて動いており、日本でも活動してもらいたい」と期待感を示した。