“建設・鉱山機械メーカー”のリーディングカンパニーとして…コマツ スマートコンストラクション推進本部長 四家千佳史が目指す“未来のビジョン”とは?
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。5月11日(土)の放送は、コマツ 執行役員スマートコンストラクション推進本部長の四家千佳史(しけ・ちかし)さんをゲストに迎え、お届けしました。
1968年生まれ、福島県出身の四家さん。1997年に福島県で建設機械のレンタルをおこなう株式会社ビッグレンタル(後に株式会社 BIGRENTALと社名変更)を創業。2008年からコマツレンタル株式会社としてコマツ傘下に入り、代表取締役社長に就任。2015年1月よりコマツ 執行役員・スマートコンストラクション推進本部長に就任し、2021年にはコマツと、NTTドコモなど3社との合弁会社である、EARTHBRAIN社の代表取締役会長を兼務しています。
◆新規事業は失敗するだけ前に進む
昨今、労働力不足に直面している建設業界。建設現場における生産性の向上が喫緊の課題となっています。そんななか、建設・鉱山機械メーカーとして、国内トップ・世界シェア2位のシェアを誇るコマツでは、労働力不足をはじめとする建設現場が抱えるさまざまな課題を解決するべくスマートコンストラクション®を推進しています。 スマートコンストラクション®は、国内の建設現場における人手不足が深刻化する中、建設現場全体をICTでつなぐことで、生産性を大幅に向上させる、安全性やコスト削減、労働力不足の解決につながるソリューションのことで、四家さんは同プロダクションに立ち上げ当初から携わってきました。 そこで笹川が、「立ち上げで一番大変だったポイントはどこですか?」と質問すると、「私なりに思うのは、新しいビジネスを立ち上げるときって、基本的に“失敗の連続”なんです」と四家さん。というのも、最初から思い描いたビジョン通りに進むこと自体が稀とし、「なるべく早く失敗に気付き、その要因を見つけては改善・軌道修正していく、その連続なんです。したがって“失敗をすること”を目的としているから(失敗を)ストレスと感じていなくて、むしろワクワクしながら取り組んでいます」と笑顔をのぞかせます。 とはいえ、ビジネスのタイプによって“何を重視して取り組むべきか”が変わるとし、「安定した事業の場合は失敗してはいけませんが、新規事業においては“失敗しないと正解にたどり着けない”と私は思っています」と強調します。 そのうえで、スマートコンストラクション®を立ち上げた当時を振り返り、「私が一番感謝をしているのは、失敗を許してくれている会社のトップの度量です。後ろ盾があって、そのうえで(ビジネスを成功させるために必要な)失敗ができるので、トップの方々にその理解がなければ、大きい会社がゼロから新たな事業を立ち上げていくことはできないと思います」と断言します。