【大分】194キロ裁判 被告の男「加速の感覚を楽しみたかった」
大分朝日放送
時速194キロで車を運転して起きた事故が危険運転にあたるかどうか問われている裁判員裁判。 5回目の裁判が開かれ被告の男が証言しました。 2021年大分市大在の県道で当時19歳の男が運転する車と交差点を右折していた車が衝突し、小柳憲さん(当時50歳)が亡くなりました。 男は初公判で過失運転致死罪については認めましたが、危険運転致死罪にはあたらないと起訴内容を一部否認しています。 12日の5回目の裁判。 午前中は被告の両親が証言しました。 父親は弁護士を通じて500万円の「見舞金」を申し出て被告の直筆の手紙を送ったとした上でこう話しました。 「車が全然走っておらず気分が高揚していたのでスピードを出したと息子から聞いた。ひどい高速運転で命を奪うことになり申し訳ございませんでした」 午後には被告の男が証言台に立ちました。 「加速する感覚を楽しみたかった。150キロから170キロを出そうと思ってアクセルを踏み込んだ。対向車のヘッドライトは見えず右折車はいないと思いました」 その後、遺族の方を向き「大切な命を奪ってしまい本当に申し訳ございませんでした」と話しおよそ2秒間頭を下げました。 争点となっている右折車への妨害行為にあたるかどうかについて検察側から「右折車が交差点に侵入してきたことに気づいたら避けられたか」と聞かれると、被告は「分かりません」と答えました。 また、小柳さんの姉長文恵さんも証言。 「理解できないスピードを出して弟は殺されたと認識している。 危険運転致死罪の最高刑、懲役20年を当然求める。」 次の裁判員裁判は15日で、この日に結審し28日に判決が言い渡されます。