心の専門家が解説!結婚前に知っておきたい「自分の課題との向き合い方」
結婚前に知っておきたい大切なこと
筆者も、結婚を目の前にしてうまくいかなくなっているカップル、結婚して間もないが離婚を考えているカップルなどのご相談を聞かせていただくことがあります。対話を重ねていく中で、こうした性格の不一致の裏側に存在する、役割期待や『こうすべき』『こうに違いない』という思考の正体に気付いていなかった、初めて知ったという方が意外と多いです。これらだけでなく、自分が葛藤しやすい人間関係やコミュニケーション、ネガティブな感情が強くなる状況、心の傷(トラウマ)が与えている影響など、自身が持っている課題を知らない人の方がほとんどだと思います。もちろん、そういった自分の課題があったとしても、自分なりにうまく消化する方法を知っていて、相手との関係に影響が出ていないのであれば問題ないのです。ただし、もし自分自身の中でモヤモヤを感じている、相手とうまくいかなさや葛藤を感じているのであれば、一度自分自身を見つめて、自分を理解しようとすることをお勧めしたいと思います。
自分を見つめるタイミングとは?
自分自身の課題を知ると言われても、具体的にどういうことなのか、どうやって知ればいいのか分かりづらいですよね。そこで、『こんなことを感じた時は一度自分のことを見つめるタイミングかもしれないよ?』という指標になりそうなことをいくつかご紹介します。 (1)違和感を感じている時 パートナーとのやり取りの中で、『これは違うのに......』とか『しっくりこない......』など、違和感やモヤモヤを感じる時はありますか? もしそういった感覚がある時は、違和感をなかったものにするのではなく、言葉にしてその正体を明らかにした方が良いかもしれません。 (2)ネガティブな感情が強くなる時 ネガティブな感情が自分でもコントロールできないくらい強くなり、そしてそれを相手にぶつけてしまうといったような時も、一度自分を見つめた方が良いでしょう。ネガティブな感情との付き合い方を探ることで、自分自身も楽になりますし、相手との関係もスムーズになります。 (3)似たような人を好きになり、苦労している時 お付き合いが深まっていくうちに『また同じような人を好きになってしまった』という感覚を持つようになる、それに加えてしんどさを感じているのであれば、その悪循環を繰り返す原因となっているものに気づくことによって、パートナー選びに新たな視野が生まれるかもしれません。 (4)自分だけ犠牲になっている感じがする時 『自分ばかりが我慢している』『相手は自分のことを大事にしない』など、自分ばかりが犠牲になっている感覚が生まれる時も要注意。それがストレスになったり、ストレスが溜まり続けると、相手に過度に感情をぶつけてしまったりして、関係にヒビが入ることも。 (5)先に進みたいのに進めない感じがする時 『結婚したいけど、いざとなると抵抗がある』など、先に進みたいのに心に引っ掛かりを感じている時は、心のブロックになっているものがあるのかも。そのブロックの正体に気づくことで、道が開けるかもしれません。