一軍で10試合登板のみも…巨人移籍で大化け期待される「本格派右腕」は
巨人でタイトル獲得した山口
山口はDeNA、巨人、ブルージェイズの3球団でプレーし、日米通算68勝112セーブをマーク。FA移籍した巨人では19年に15勝4敗、防御率2.91で最多勝、最高勝率(.789)、最多奪三振(188)のタイトルを獲得して5年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。当時をこう振り返っている。 「DeNA最終年の16年の感覚に近かったですね。こうしたいと思ったら全部できる感覚でした。例えばフォームがしっくりこないな、じゃあこうしようと思ったらうまくハマる。シーズン中も、ほかの選手の投球動画をランダムで見て『このカーブすごいなあ、どういうふうに投げているんだろう』ってマネしたら思いどおりに投げられて。打たれても明確に原因が分かるから修正できました。肩や肘が痛いときはどうしてもかばいますからね。自分のイメージしたとおりに投げているつもりでも、体が痛みに反応して映像を見ると全然違うフォームになっている。16年の最後に肩をケガして、完全な状態に戻るのに2年かかりました」 山口は先発、救援で活躍したが、田中も与えられた役割で結果を出すことで未来が切り拓かれる。99年生まれの同学年では大勢が巨人の守護神として入団時から活躍しているだけに、大きな刺激になるだろう。現役ドラフトで移籍した投手の中では大竹耕太郎(阪神)が大ブレークし、昨年は鈴木博志(オリックス)、佐々木千隼(DeNA)、漆原大晟(阪神)がセットアッパーで奮闘した。田中も巨人で活躍することが、育ててくれた日本ハムへの恩返しとなる。本格派右腕の覚醒が待たれる。 写真=BBM
週刊ベースボール