中国株上昇、CSI300指数が約1カ月ぶり高値-好材料重なる
(ブルームバーグ): 5日の中国株式相場は上昇。本土株の指標がほぼ1カ月ぶりの高値となった。投資家心理を後押しする前向きなニュースが相次いだ。
CSI300指数は2.5%上昇し、10月8日以来の高値で取引を終えた。香港上場の本土銘柄で構成されるハンセン中国企業株(H株)指数は2.6%上げた。
中国政府が景気回復に向けた取り組みを強化したことで楽観的な見方が広がった。中国のサービス業活動を測る10月の民間指標は、7月以来のハイペースで活動が拡大したことを示した。
全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の常務委員会は地方政府が抱える簿外債務の一部を公式の会計に移転する案を検討。藍仏安財政相が予告していた措置で、財政負担の軽減を目的としている。
楽観的な見通しを後押ししているのは、中国には財政・金融政策の余地が比較的多くあり、逆周期(カウンターシクリカル)型の調整を強化する条件が整っているという李強首相の見解だ。こうした要因が重なり、米大統領選の行方に注目が集まる中で中国株の上昇が目立った。
サクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「予想外に好調なサービス業活動と、ハリス副大統領の勝利に向けやや有利な米大統領選見通しの変化に押され、好材料の波に乗り中国株が上昇」したと指摘し、李首相の発言は中国政府が引き続き経済を支援する姿勢を示していると述べた。
原題:Chinese Stocks Hit One-Month High on Upbeat Data, Stimulus Hopes (抜粋)
--取材協力:Mengchen Lu、Abhishek Vishnoi.
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