松坂牛のステーキとすき焼きを持参…六代目山口組若頭補佐が「合同盃儀式」後の稲川会を電撃訪問のワケ
ビジネスマンが忙しく行き交う年の瀬の東京・六本木。12月19日、その一角にある稲川会本部ビル前は、異様な雰囲気に包まれていた。 【画像】す、すごい…真っ昼間の六本木に並び立つ「稲川会会長と六代目山口組幹部」オーラ写真 朝10時を回った頃、本部前に次々と黒塗りの高級車が乗り入れてくる。10時半前には、稲川会の幹部が本部ビル前にズラリと並んだ。全員黒スーツ姿で、寒風吹き荒ぶ中にもかかわらず、誰一人としてコートを着ているものはいない。さらに本部ビルの周辺には警視庁の捜査員が警戒に当たっており、現場は異様な緊張感に包まれている。 「会長の車のお着きです!」 そんな厳戒態勢の中、野太い声が響いた。まもなく、一台の高級車が本部前に姿を現す。後部座席から降り立ったのは、稲川会のトップ・内堀和也会長(72)だ。内堀会長は本誌記者の呼びかけに対して、「また年寄りになっちゃって。(来年は)もっと頑張るよ!」と笑顔で返答するなどの余裕を見せながら、幹部たちに出迎えられ本部へと入っていった。 「稲川会は10月下旬に大規模な盃儀式を挙行したばかりです。一気に3人と親子縁組盃を交わし、新直参として迎え入れる『合同盃儀式』を執り行った。稲川会は代々、傘下組織の実力者を積極的に直参に登用してきました。今回も組織の将来を考えての判断だと思います」(ヤクザ事情に精通するジャーナリスト) ◆六代目山口組幹部の「本当の訪問理由」 稲川会本部前が再び騒然としたのは内堀会長の到着から30分後のことだった。再び幹部が本部から出てきて出迎えの態勢を取ったのだ。程なくして姿を現した黒塗りの高級車から降り立ったのは、六代目山口組の竹内照明若頭補佐(64)だ。 稲川会幹部の出迎えを受けながら、本部ビルへと入っていく竹内若頭補佐。内堀会長とは打って変わって厳しい表情を浮かべている。分裂抗争下の六代目山口組の幹部が、他団体を訪問した目的とはなんなのか。 「この日、稲川会本部では内堀会長の誕生祝いが行われていました。関係の深い組織の祝い事に、六代目山口組を代表して竹内若頭補佐が参加したということでしょう。手土産として、竹内若頭補佐は松坂牛のステーキとすき焼きが入った弁当を持参したと聞いています」(同前) 竹内若頭補佐が入ってから20分後、二人は揃って本部ビルから出てきた。稲川会幹部らが頭を下げて見送る中、会館正面に待機していた竹内若頭補佐の送迎車の後部座席に二人続けて乗り、本部を後にした。 「いつもはそれぞれ自分の送迎車で移動し、その後ともに昼食をとることが多いそうですが、今回は最初から一緒でした。途切れさせたくない話が続いていたのでしょうか」(同前) 新体制を推し進める稲川会と、今夏に分裂抗争が10年目に突入した六代目山口組。内堀会長の祝いの席は、両団体にとって結束を深める貴重な時間となったようだ。
FRIDAYデジタル