食イベントが最大連休、パラオの感謝祭
パラオは農耕はしないので秋の収穫なるものはなく(そもそも常夏)本来なら祝うイベントではないけれど、米領だった期間が長いので感謝祭(11月の第4木曜日)が祝日として定着しています。そこになぜか「家族の日」という祝日をくっつけて、11月の第4木・金曜日が祝日になっており、土日足してパラオではこれが最長の休暇日程、ゴールデンウィークとなっています。
祝日は22日か29日か?で直前にすったもんだ 年間の祝日は前年の11月ごろに政府が一覧で発表します。なので今年は11月28、29日の木金が祝日であると誰もが疑わなかった……ところが! 今年、突然誰かが気付いてしまいました。「29日って第5金曜日だよね?」ということに。 政府、突然10月にさらっと「家族の日は22日で。29日は平日ね」という感じで発表、各現場は「なんで今更?!」と困惑。すでに29日にパーティー企画している家族もいたことでしょう。現実問題、今更言われても困る。そしてパラオ人は知っている、この手の「急に変えます」はやってみると無理が発覚して取り下げになるケースがほとんどであると……日本大使館だけが仕事早くて休日変更しますを発表、パラオ国内は待つ人多し。 そして案の定、数週間後に「やっぱり家族の日は29日で」とさらっと言われる。はいはい。 実際、木曜日に祝日が入っていたら多くのスタッフが休暇申請を29日に出すので、結局は22日の祝日が増えるだけで29日は機能しない部署がほとんどになったことと思います。というか、2013年に同様のことになった年があるはずなんだが???(細かいことを気にしてはいけない)
徐々に増えていく休み 感謝祭の前日は職場で感謝祭イブ的な感じでターキーやマッシュポテト、カボチャのデザートなどをみんなで食べるのがパラオでは定着しています。私も例年職場で感謝祭ランチイベントが発生します。食べた後は眠くなるのか、お祭り気分なのかで、午後の仕事は集中力が切れがちになるこの感謝祭イブ! 私がきた2017年はまだ普通に4連休だったのだけれど、政府省庁では最近はこれが徐々に延長されています。2018年頃には前日半休とる人が多いため政府省庁は例年、直前に半休を宣言するようになりました。私の勤務先は半官半民なので、代表が「うちは半休しません、休暇申請だしてね」という告知を出しています。政府ずるーい。 さらにここ数年は公務員勤労感謝イベントを全省庁集合でやるようになり、今年はKBブリッジの下に全職員集合。窓口は午前中で営業終了し職員は全員イベントに行きます。ランチ支給。窓口のスタッフを除いてほとんどの職員が水曜日は全休状態です。 ベストワーカー的なものを感謝祭ランチで表彰していた省庁もあり、水曜日の合同イベントが定着してしまったので、省庁によってはさらに前日の火曜日に自分たちの部署だけでこの感謝祭ランチと表彰イベントをしているところもあります。どんどん前倒し……数年後には火曜日が半休になっているかもしれません。勤労感謝の日が今年は土曜日で振替休日もなかったという勤労の国、日本とは大違い。 盛り上がる感謝祭ですが、最近のパラオは輸入品が良くないと思う人も増えていて、ジャガイモや七面鳥など、感謝祭に食べるものは輸入品だらけなので疑問を持つ人も多いように思います。まあ、食べるのは基本的にみんな好きなんだけれども。 でも、休めるものは休む!貰えるものは貰っておく!!美味しいものはたらふく食べる!!!のが南の島スタイルです。というわけで今年もパーティーシーズンが始まりました。
伊藤洋美