補正予算案が予算委で可決、きょう衆院通過へ 年収の壁で自公譲歩
Yoshifumi Takemoto [東京 12日 ロイター] - 一般会計ベースで総額13.9兆円の2024年度補正予算案が12日の衆議院予算委員会で与党などの賛成多数で可決した。夕方に予定される本会議でも賛成多数で可決し、衆院を通過する見通し。 10月末の衆院選で少数与党に転じた自民・公明両党が、政策ごとの与党連携を望む国民民主党の主張する年収の壁引き上げに応じ、予算案賛成を取り付けた格好。ただ、年収の壁の来年の引き上げ幅など詳細を巡って与党と国民民主には隔たりがあり、石破茂政権は難しい政権運営を迫られ続ける。 補正予算案の柱は、電気・ガス料金の補助再開や住民税非課税世帯への給付金、能登半島地震被災地のインフラ復旧など。財源は今年度の税収上振れや、昨年度の剰余金などを活用、不足分は国債を6兆6900億円追加発行する。8月の岸田文雄前首相の退陣表明以降、自民党総裁選は9人もの候補が乱立するなど政局が混乱を極めたため、政府側で新たな政策立案は難しく、2025年度予算要求事項の前倒しなどが中心となっている。