「自分も」 伊澤利光が“弟子の活躍”も励みに急上昇
<日本シニアオープン 2日目◇13日◇千葉カントリークラブ・川間コース(千葉県)◇6811ヤード・パー71> 猛暑対策! シニアも短パンでプレー中【写真】 今季1勝を挙げている伊澤利光が、日本一のシニアゴルファー決定戦の2日目に6バーディ・2ボギーの「66」をマーク。初日は3オーバー・61位と出遅れたが、トータル2アンダー・11位タイまで浮上した。 「やっぱりフェアウェイをキープしていくというのが1番大事ですね」。今大会のセッティングは、25センチの長いラフが最難ポイント。フェアウェイを外してしまうとボギーは濃厚、ダブルボギーまであり得るという、まさにメジャー仕様になっている。初日はそのドツボにはまり、「74」を叩いた。 しかし一転、この日は比較的フェアウェイを捉えることができ、パーオンの回数も多かった。グリーンを外しても「うまく寄せられたり」とアプローチで魅せたことも要因になる。 伊澤は、選手としてだけではなく、国内女子ツアーの“黄金世代”のひとり、天本ハルカの師匠でもある。今年の開幕戦から3戦連続でトップ10入りと好スタートを切ると、4月の「パナソニックオープン」ではツアー初優勝を遂げた。「優勝したら、僕もやっぱり勝たなきゃとかね。そういう励みにもなりますね、“自分も”って」。教え子の活躍は選手としての闘争心もかきたてる。 その天本は、今週行われている「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で初日を戦い、ボギーなしの3バーディで「69」をマーク。3アンダー・12位タイと好発進を決めている。一方、師匠も2日目に巻き返し、上位に浮上した。同じ週の“師弟V”が実現したら、これに勝るよろこびはない。 現在トップとは7打差あるが、残り2日間でなにが起こるかわからない。「(優勝は)もちろん取りたいですけど、あまり優勝スコアも見えてないので、とりあえず明日もしっかりいいプレーをすることだけ考えていきたい」。一歩一歩進んだ先に、シニアメジャー初優勝がある、というスタンスだ。千葉と愛知。距離はあっても“共闘”を続ける師弟の週末は、いったいどのようになっていくのだろうか。(文・高木彩音)