高密度バッテリーで690km? 改良版 BMW iX 試作車へ試乗 マックス・モードも 実力更に上昇
強みは変わらず 歓迎されるアップデート
iXの運転体験は、これまでと基本的に変わらない。パワートレインは、言葉を失うほど滑らかで、必要に応じて豊満なパワーを展開できる。今回走れたのは限られたテストコースということで、明確な進化までは確認できなかった、というのが本音だけれど。 ドライブモードも変更を受け、スポーツプラス・モードが新規に追加された。動的特性が一層スポーティになり、回生ブレーキの効きがアダプティブではなく、強めに固定される。一貫したブレーキの反応は、積極的に運転したいドライバーへ好まれそうだ。 同時に、マックス・モードも得ている。これは、エネルギー消費を最小限に抑え、航続距離をデフォルトから20%近く伸ばすモード。しかし、他のモデルのエコ・モードのように、動力性能や加速力が著しく低くなることはないようだ。 全体的な印象として、今回のマイナーチェンジで得た変化は、さほど大きなものとはいえないかもしれない。もっともそう感じたのは、iXがそもそも完成度に優れた電動SUVだった、ということも理由だろう。 高められた洗練性や、伸ばされた航続距離は、間違いなく歓迎されるもの。これから一層厳しくなるであろう、このクラスでの競争を凌ぐのに、不足ない実力を得ることになりそうだ。
BMW iX xドライブ60(プロトタイプ)のスペック
英国価格:10万ポンド(約1950万円/予想) 全長:4953mm(フェイスリフト前) 全幅:1967mm(フェイスリフト前) 全高:1695mm(フェイスリフト前) 最高速度:199km/h(予想) 0-100km/h加速:4.0秒(予想) 航続距離:690km(予想) 電費:-km/kWh CO2排出量:-g/km 車両重量:2500kg(予想) パワートレイン:ツイン励磁同期モーター 駆動用バッテリー:107.0kWh(予想) 急速充電能力:-kW(予想) 最高出力:527ps(システム総合/予想) 最大トルク:78.3kg-m(システム総合/予想) ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)
ジェームス・アトウッド(執筆) 中嶋健治(翻訳)