開幕戦RBのチームオーダー発動に中野信治氏は「わからなくもない」…一方で抜けないハースを「決勝に強いクルマ」と称賛|WEDNESDAY F1 TIME
レーシングドライバーの中野信治氏が、今季開幕戦バーレーンGPで14位だった角田裕毅について言及した。 ●【F1™|ハイライト】今年も強い!王者フェルスタッペンが盤石の走りで圧勝!|F1™2024開幕戦 ガルフ・エア・バーレーンGP 決勝|2024 バーレーンGPで角田裕毅は11番グリッドからレース開始。序盤はルイス・ハミルトンの後ろでレースを進め、入賞を狙える位置で戦っていた角田だったが、ピットに入る度にライバルチームにアンダーカットを許し、大きくポジションを下げる事態に。 ハードの第3スティントである終盤、角田はケビン・マグヌッセンを追いかける展開に。だが後方からソフトを装着して追い上げてきたリカルドが角田の後方に迫ると、チームから「ユウキ、ダニエルとポジションをスワップしよう」とチームオーダーの指示が。
角田は「今?冗談でしょ?」と無線で返しつつ、残り5ラップの途中でリカルドにポジションを譲った。だがリカルドは前のマグヌッセンを抜けず、角田にポジションを戻すこともなくそのままフィニッシュ。開幕戦バーレーンGPは、リカルドがP13、角田がP14という結果になった。 チェッカー後のクールダウンラップでは、ターン8で角田がリカルドを強引に抜き、あわや接触という場面もあり、シーズン初戦からRBはチーム内での確執が懸念される状況となった。
中野信治氏は『DAZN』の『Wednesday F1 TIME #2』内で、RBのチームオーダー発動については「難しい判断だったと思う」との見解を示した。 「ただタイムの推移を見ると、リカルドのほうがマグヌッセンを抜くチャンスがあると。(RBがチームオーダーの)無線を入れざるを得ないというのも、わからなくもない」 角田にとっても、最終スティントでのワンミスがなければもっと前でフィニッシュできたのではないかとの見方も。 「裕毅はピットアウトした時に前で、マグヌッセンは後ろだったんです。で、裕毅は(ターン1で)飛び出してしまったんですよね。そこで逆転した。おそらくそのオーバーシュートがなければ、問題なくマグヌッセンの前で行けてたはず」 「そうすると(レース終盤及びレース後にリカルドと)いろいろ起こった事はなかったかもしれない。そういうところをひっくるめて、いろんな物事を判断しなければならない」 「(リカルドが)前に出たんだけど、今度は前のマグヌッセンの後ろを走ることになって、ダウンフォースを失った状態になっていた。これではペースが上げられないんですよね」 「裕毅とリカルドもそうですが、前のクルマに追いつくとタイヤのデグラデーションが一気に大きくなるんです。同時にタイヤやブレーキの温度も上がる。裕毅の後ろについて2周ぐらいリカルドは走った。リカルドはそこでタイヤの良いところを使い切って、それから譲られて(マグヌッセンを)攻めることができない、みたいな」 「このオーバーテイクを難しくしたのは……マグヌッセンのクルマはストレートスピードが速いんです」