春の旅行に最適「美しい街並みを堪能できる国」3選 フランス・オランダ、そしてランタンのあの国
■風車軍は、17世紀オランダの繁栄の象徴 ネーデルラントは「低地地域」を意味していて、現在のオランダ・ベルギー・ルクセンブルクにあたります。特にオランダは湿地帯が多く、中世半ばから始まった大開墾運動の一環として、水を汲み上げて干拓地を造るようになりました。これがきっかけで、海運業が繁栄し、17世紀は海洋国家を形成します。その後、運河に沿って、干拓地の排水を行うために18世紀頃からたくさんの風車が造られるようになりました。
オランダらしさを堪能するためには、風車群はぜひ見ておきたいところ。オランダの首都アムステルダムから約2時間、ロッテルダムの郊外にある2つの川に挟まれた村(地区)がキンデルダイクで、世界遺産にも登録されています。もともと運河に水を流すことは地盤沈下を引き起こしたため、風車のポンプを利用して、水面の高さの維持を図りました。数台の風車とトルコから輸入した色とりどりのチューリップ畑で有名なのは、オランダ・スキポール空港から30分のところにある「ザーンセスカンス」。ここは、西欧でも最も古い工業地帯で、18世紀には600基以上の風車があったと言われています。
■可愛い雑貨や洋服においしい料理、そこにスパイスとしてある歴史文化 ベトナムは、可愛い雑貨や洋服、フォーやバインミーなど日本でもおなじみの美味しい料理、小柄で愛嬌のある笑顔と人懐っこい性格、海や川や渓谷、そしてジャングルまである大自然と魅力がいっぱい。そこに、強固な民族主義を誇る歴史がスパイスとして加わる観光地です。 ①交易の要地として栄える 紀元前4世紀からベトナム北部に〈青銅の短剣〉〈銅鼓〉などで有名なドンソン文化が繁栄しました。その後、秦滅亡の混乱に乗じて南越という国が建国されましたが、前漢時代に滅ぼされ、ベトナム中部に日南郡や現在のハノイに交趾郡などが置かれます。2世紀には中部にチャンパー(林邑)が自立、南部からカンボジアにかけて扶南が成立し、いずれもローマとの交易の拠点となりました。