病気やけがで働けなくなったときの備え。「就業不能保険」ってどのような保険?
個人事業主やフリーランスの方の場合、病気やけがで働けなくなったら途端に収入が途絶えてしまうリスクと常に背中合わせです。病気やけがをしたそのときの費用は医療保険で賄えますが、それ以降働けるまでの保障は医療保険にはありませんし、有給休暇等の福利厚生もありません。 また、仮に障害基礎年金を受け取れる場合でも、初診日から請求まで原則1年6ヶ月経過後まで待たなければなりません。そのようなときに役立つのが、「就業不能保険」です。本記事では、就業不能保険についてみていきます。
就業不能保険とは
「就業不能保険」は病気やけがで働けなくなり、長期間収入を得ることができない就業不能状態になった場合に、保険金を受け取ることができる保険です。多くの場合、給与のように毎月一定額の保険金を受け取ることができます。 保険会社によって「就業不能保険」「所得補償保険」等の商品名ではありますが、どれも病気やけがで働けなくなったときの収入の減少を補ってくれる保険です。また、保険の種類によっては就業不能補償特約がついた生命保険もあります。
どのような場合に受け取ることができるの?
給付要件となる就業不能状態は商品によって異なりますが、入院・在宅療養が所定の期間継続した場合のみを対象とするものや、入院・在宅療養以外にも、「入院・在宅療養」と「国民年金法の障害等級1・2級」のいずれか、「入院・在宅療養」と「公的介護保険の要介護2以上」等に給付要件を広げて、これらの要件に該当した場合に給付されるものもあります。 また入院・在宅療養に関する「所定の期間の継続」についても、30日や60日といった日数で決められていますが、これも商品によって異なります。 さらに、がん・急性心筋梗塞・脳卒中・肝硬変・慢性腎不全等の病気で所定の期間継続して入院・在宅療養した場合など、特定の疾病に絞っている商品もあります。また、精神疾患についても同様で、支払対象となる商品とならない商品があります。