Apple Vision Proを外で着けたら、恥ずかしいに決まってた
「おれだけ異世界」 学生に観光客にと大賑わいな大阪道頓堀。もう360度見回しても人ひとヒト。 【全画像をみる】Apple Vision Proを外で着けたら、恥ずかしいに決まってた 平日だというのに、屋台らしきものも出ているし、川沿いの飲食店は半露天のような店構え。町並みはまるで縁日のそれでした。 正直、渋谷よりも人口密度が高いんです。そんなところで、Apple(アップル)が空間コンピューターと称する「Apple Vision Pro」をかぶれ。と言われたのが本日のミッション。 「いやいや、ムリムリ。無理だよそんなの、絶対ムリ。恥ずかしくて死んじゃうよ…」 と徹頭徹尾拒否るマンだったのですが、 これも仕事です。大事な検証なのです。 と力説されて覚悟を決めました。 いいか、子どもたち。これが、パパの仕事だ。…変身ッ!
Apple Vision Proを通して見た景色
こうして繁華街のど真ん中でApple Vision Proを装着してみました。 直射日光下でも、感覚的には室内で使うのと変わりありません。若干明るさが控えめになり、視界の隅は万全ではありませんが、パススルー表示がとにかく優秀で装着したまま自由に歩き回れます。 ・立ち止まって眼の前にマップを出す ・ブラウザを開いて調べ物をする ・友人を待っている間、大画面YouTubeを楽しむ ってのはやはり新鮮味がありますねー。
恥ずかしいに決まってる
で、恥ずかしくないのか? ってところですが、ぶっちゃけ恥ずかしいです。 でも、不思議なものでして装着してすぐ、心の中でモヤっていた羞恥心的なものがスッと引いていったんですよね。客観的に見れば「何あのヒト…」なんですが、こっちの素顔は周りに見えていないのです。 そこに気づいてからは、「これは自分なんだけど自分ではない第三者」みたいな視点で自分を見ることができました。なので、今回得られた答えは「街中でのApple Vision Proを装着すると、ちがう誰かになれる」です。
Apple Vision Proを街中で使うメリットはあったのか
「新鮮味がある」といいましたが、実はメリットには直結しておりません。 現状Apple Vision Proは屋外利用はメインに想定されていません。そのため、街中を眺めても、建物やショップの情報が浮かんでくるわけではありません。 それどころか、眼の前に出したウインドウは、自分が動くとその場に置いてけぼりでした。そう、自分を追ってこないんです。空間の画面たち…。 こんなはずはない! 街中でApple Vision Proを装着して練り歩いている動画ぼく見たもん! 見たんだもん! きっと、歩きながらできることがあるにちがいない。と模索していたところ、 手でウインドウをつまむと手持ちで移動できることを発見しました。 マップを空間に表示しながらの移動とか異世界SFに近いものがある気がしますね。惜しむべきはこのワクワクさが、誰にも伝わらないところ。同行していた編集部かみやまに「このマップのこのあたりで…」と指さしても「うわっ、出た。Apple Vision Proマウント」と言われる始末。 そして、致命的なのが片手が塞がるなら別にiPhone持ってても同じなんです。 僕は、歩きながら電子の世界から情報を引き出せたら! そんなSFを夢見ていたんですけど、どちらかというと、ただ画面を被って視野を制限して歩いただけ。 このあたりはAppleが空間コンピューターを街歩きも含めてリデザインして、対応するアプリが出てくれば、また話が変わってくるところかもね。