【JRAリーディング】ルメール騎手が3部門を制して自身2度目の騎手大賞 「皆さんに感謝したいです」
東京大賞典で2024年の中央競馬の表彰対象レースが全て終了し、各部門リーディングが確定した。ジョッキーはクリストフ・ルメール騎手(45)=栗・フリー=が2年連続の首位。最高勝率、最多賞金獲得にも輝き、2018年以来、自身2度目の騎手大賞となった。調教師各部門とMVJなどその他の騎手部門は1月4日に発表される予定。 ◇ 2年連続での全国リーディング。ただ、順風満帆な一年ではなかった。山あり谷ありだった2024年を、ルメール騎手は振り返った。 「本当にうれしいです。ドバイでけがをして、夏休みを取ったりなどで2カ月、乗れない中でも170勝以上、勝つことができました。オーナーや調教師、厩務員の皆さんのおかげです」 JRAに移籍して節目の10年目。1月に史上最少騎乗回数でJRA通算1800勝に到達も、3月にドバイで落馬し、肋骨と鎖骨を骨折。気胸も発症して約2週間、飛行機に乗れなかった。 帰国後も治療とリハビリのために春のクラシックは桜花賞、皐月賞に騎乗できず。だが、5月5日に復帰するとオークス(チェルヴィニア)でこの年、GⅠ初制覇。上半期は重賞3勝に終わったものの、約1カ月のリフレッシュ休暇を挟んで迎えた下半期は秋華賞(同)、菊花賞(アーバンシック)とGⅠを2勝し、存在感を示した。 「今年は(昨年、コンビを組んでGⅠ3勝の)イクイノックスがいなくて寂しかった。レースで、特にGⅠで勝つのが難しくなりました」 重賞勝利数は昨年の18(うちGⅠ7勝)から12(同3勝)に減ったものの、昨年の165勝を上回る176勝をマーク。21日に開催日2日を残して最多勝を確定させた。 悲しい出来事もあった。4月には藤岡康太騎手が落馬事故で死去し、8月には角田大河騎手が死去。「亡くなったジョッキーのことを考えることがあります。ジョッキーの仕事はすごく大変で毎週毎週、気を付けなくてはいけないと思っています」。毎週馬に乗り、勝利を重ねることができるありがたみを、改めてかみしめた。 「チェルヴィニアやアーバンシックなど、たくさんいい馬に乗せてもらって、トップレベルで戦えて楽しかった。アップダウンはありましたが、いい年でした。皆さんに感謝したいです」