ドジャース・大谷翔平投手（ロイター）

◆米大リーグ　ロッキーズ―ドジャース（２８日、米コロラド州デンバー＝クアーズフィールド） 【動画】えっ、盗塁？！大谷翔平、いつの間にか「５４―５８」に！ 　ドジャース・大谷翔平投手（３０）が２８日（日本時間２９日）、敵地・ロッキーズ戦に「１番・指名打者」でスタメン出場し、前日の２７日（同２８日）にマークした日本人史上最多５７盗塁を更新する５８個目の盗塁をマークした。７月２２日の盗塁失敗を最後に、３５連続成功となり、成功率は驚異の９３・５％だ。 　初回先頭の１打席目には右安で出塁し、二盗を試みたがベッツの一邪飛で二塁ベースを通過してからベースを踏まずに一塁に戻ったためアウトになるまさかのボーンヘッドもあった。５回先頭の３打席目は四球で出塁し一度は二盗が記録されたが、後に投手のボークとなった。６回線党の４打席目も右前安打で出塁し、今度は正真正銘の二盗となる５８個目の盗塁を記録した。 　昨年９月に右肘手術を受けた影響で今季は打者に専念。開幕前の２、３月のキャンプでは、右肘のリハビリもあって打撃練習の量が制限されたこともあって、走力アップ、走塁練習にも例年以上に力を入れた。その結果、３０歳にして「単純にスプリント能力も多少上がっている」と胸を張り、コーチ陣と相手投手の映像を見た研究などで、盗塁へ注ぐ力も増していった。 　さらに、ベッツが離脱した６月からはチャンスメークも求められる１番打者に定着。今では２番以降にベッツ、フリーマン、Ｔ・ヘルナンデスらリーグ屈指の強打者が並ぶとあって、進塁することでホームへ生還するチャンスも増え、「得点につながっているのが自信になってくる。進塁して後ろのバッターが返してくれることが、自分の中で積極的に進塁しようという気持ちになる」とモチベーションのひとつにもなった。 　２５日（同２６日）には、３３盗塁連続成功となる二盗を決めて５６盗塁。イチローの持っていた日本人記録に２３年ぶりに並んだが「ちろん憧れの選手でもありますし、（盗塁の）数が並んだからといって、それが変わることはもちろんないので、引き続き、チーム勝ちの勝ちのためにしっかり走るところ、走っていきたいなと思ってます」と気を引き締め直していた。前日２７日（同２８日）には３４連続成功となる二盗を決めて日本人新記録の５７個目の盗塁。これまで二刀流、打撃で名をはせてきた大谷が、「足」で日本人メジャーリーガーの歴史に名を刻んだ。 　７月以降だけで４２盗塁とハイペースとあって、この試合を含めた残り２試合でどこまで数字を伸ばせるかにも注目だ。６０盗塁にもあと２つに迫っている。 　◆大谷のメジャーでの年度別盗塁数 　▽１８年　１０ 　▽１９年　１２ 　▽２０年　７ 　▽２１年　２６ 　▽２２年　１１ 　▽２３年　２０ 　▽２４年　５８ 　◆大谷の今季の月別盗塁数 　▽３月　１（失敗０） 　▽４月　４（失敗０） 　▽５月　８（失敗０） 　▽６月　３（失敗２） 　▽７月　１２（失敗２） 　▽８月　１５（失敗０） 　▽９月　１５（失敗０）