福島の海沿いに巨大な「菜の花迷路」を作り続ける思い
「帰還困難区域」にも菜の花
上野さんたちは、捜索ボランティア団体として始まりました。いまは、春に菜の花の巨大迷路、夏は花火の打ち上げ、冬はイルミネーションと、「笑顔」を地域に作り続ける団体です。 自宅周辺では今後、整備工事が進むそうです。一時期は迷路が縮小するかもしれません。しかしその後は、敷地はもっと広くなるといいます。大きな迷路と大きな笑顔が生み出されそうです。 花は大型連休前後になくなります。迷路が終わった後は、別の団体を通じて菜の花の油をしぼり、販売しています。石けんなど加工品の開発も、検討を続けています。 そして原発20キロ圏内の大熊町でも、海近くに菜の花を植えています。帰還困難区域なので、普段は行けません。まさに「人の訪れない畑」。しかし「亡くなった方や行方不明者がいる。その方々のために」といいます。 行方不明者は被災3県でいまだ、2500人を超えます。 「津波で全てなくなって、涙しかなかった。そんなところにこそ、笑顔がもどるべきと思うようになった」と上野さん。亡くなった人や行方不明の人が頭をよぎります。 「不安で空から見ているかもしれない。笑うことが自分たちができること。安心させると思って」
-------------------------------------- 住所は、南相馬市原町区萱浜字北才ノ上82。入場無料で、16・17日、23・24日、29・30日・5月1日の午前9時半から午後4時まで「福興浜団」スタッフが対応します。平日も遊ぶことはでき、23日はポケモンがくる予定です。南相馬市教育委員会が後援し、ヤフー基金の助成を受けています。 (ヤフー・ジャパン/東北共創 森禎行)