無病息災や家内安全願い矢を放つ 岡山・吉備津神社で矢立の神事
岡山市北区吉備津の吉備津神社で3日、白羽の矢を放ち、邪気を払う新春行事の「矢立の神事」が行われた。祭神・吉備津彦命(きびつひこのみこと)が鬼神・温羅(うら)を退治した伝説にちなむ神事を大勢の参拝者らが見届け、無病息災や家内安全を願った。 藤井崇行宮司が、吉備津彦命が矢を置いたとされる「矢置岩」に7本の矢を並べ、一年の平穏を祈願。侍と山伏に扮(ふん)した岡山県弓道連盟の射手6人が1本ずつ手に取り、弓につがえて力強く引き絞った。「やー」「えい」のかけ声に合わせて次々と放たれた矢は、四方の空へ一直線に飛んでいった。残りの1本は本殿に奉納された。 近所の男性(67)は「昨年は能登半島地震があり、世界を見れば戦争も続いている。今年こそはみんなが平和に暮らせるようにと祈った」と話していた。