【バレー】女子日本代表 眞鍋政義監督「選手個々の技術、経験はもちろん、戦術・戦略を磨き上げることが急務」、中村貴司強化委員長「チームを導いてくれた眞鍋監督に深く感謝」 今季総括コメント
公益財団法人日本バレーボール協会は16日、第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)の終了をもって2024年シーズンの活動を終了した男女日本代表のシーズン総括コメントを発表した。本記事では女子日本代表・眞鍋政義監督、中村貴司強化委員長のコメントをお届けする。
バレーボール女子日本代表チーム 眞鍋政義監督
2021年12月にバレーボール女子日本代表監督に5年ぶりに就任した際、私に課せられた最大のミッションが「パリ2024オリンピックの出場権獲得」でした。東京2020オリンピックの延期により、次のパリ大会までに与えられた準備期間は3年と通常より短いものでしたが、それはどのチームにとっても同じこと。自国開催のオリンピックを10位で終えた日本の女子バレーを復活させるべく、覚悟を決めました。 チームが始動した2022年シーズンは、世界ランキングを少しでも上げるためにネーションズリーグではファイナルラウンド進出、世界選手権では第3次ラウンド進出を目標に定めました。結果としてどちらの目標も達成することができ、チームを引き継いだときは9位だった世界ランキングを6位まで上昇させることができました。 2023年シーズンはサーブの強化を最大の課題として取り組みました。オリンピック予選ではトルコとブラジルに惜しくも敗れ、出場権を獲得することはできませんでしたが、振り返れば2023年シーズンをかけて取り組んだこのサーブ強化が、翌年のネーションズリーグでの銀メダル獲得やオリンピック出場権獲得に繋がったと考えています。 今シーズンは、パリ2024オリンピックの出場権がかかるバレーボールネーションズリーグと、その後に控えるオリンピック本大会と、短期間で2つの大会にピークを持っていかなければならない難しいシーズンでした。それでも、選手、スタッフの頑張りが実を結び、ネーションズリーグ初戦で、開催国で当時世界ランキング1位であったトルコにフルセットの末に勝利するなど、1戦1戦世界ランキングのポイントを積み重ね、オリンピックの出場権を獲得するというミッションを達成することができました。 さらにファイナルラウンドでは、準々決勝でアジアのライバル中国に勝利すると、準決勝では予選ラウンドから準々決勝まで13連勝中だったブラジルを破り決勝に駒を進めました。決勝でイタリアに敗れはしたものの、女子日本代表として10年ぶりに銀メダルを獲得することができました。トーナメント戦での銀メダル獲得は1978年にソ連で行われた第8回世界選手権大会以来であり、このような成績を収められたことを誇りに思いますし、今後の活躍が期待される若い選手たちにとって、たいへん貴重な経験になったと確信しています。 2つ目の山であるパリ2024オリンピックに向けて、ネーションズリーグ終了後に選手、スタッフ全員で話し合い、「メダル獲得に挑戦」という新しい目標を設定しました。約1か月という短い期間ではありましたが、最大限の準備をしてオリンピックに臨みました。しかし、オリンピック本大会ではネーションズリーグのファイナルラウンドで見せたような勝負強さを発揮することがなかなかできませんでした。初戦のポーランド戦のセット終盤、相手がギアを入れてくるタイミングで我々にミスが出てしまい、セットを取り切れないシーンがありました。ポーランド戦でも、その次のブラジル戦でも「あの1点、あの1本」と悔やまれる場面がいくつもありますが、これが我々の実力だったのだと今は真摯に受け止めております。
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