伊藤健太郎が“脱法コント”に挑戦「人気芸人たちの表と裏を目の当たりにして気づけた“あること”」
観た人の心には何も残らない(笑)。でもそれでいい
――『インシデンツ2』も過激なネタのオンパレードでしたが、伊藤さんの絶妙な演技がドラマパートの見応えを支えている印象を受けました。前作のように台本を開いて動揺しちゃうようなシーンはありましたか? 伊藤 今回、僕が演じた綿貫小次郎は緊迫したドラマパートのシーンが多かったので、尻込みしてしまうようなセリフはなかったかもしれません。ただ、小次郎が街頭インタビューを受けているシーンは衝撃でしたね。カメラに向かって、変質者を捕まえたエピソードを自信満々に語っているのですが、後ろのビルの看板に卑猥なモノが写っているんですよ。そこは台本を呼んで「マジすか!?」って思いましたが、佐久間さんを信じて、粛々と演じましたね。他のキャストの方々はコントのプロですし、今回も地上波では放送できないようなラインを軽々と飛び越えていたので、さすがだなと思いました。 ――『インシデンツ2』は全6話のスケールが大きい作品です。社会派ドラマの記者会見で聞くような質問をさせてもらいますが、最後まで観た人の心には何が残ると思いますか? 伊藤 多分、何も残らないんじゃないかな(笑)。ひたすら呆気にとられて、ゲラゲラ笑って、スッキリして眠っていただけたらそれだけで十分です。後半は奇想天外なカタチで伏線が回収されていきますし、綿貫小次郎にも大どんでん返しが用意されているので、そこは楽しみにしてほしいですね。 ――俳優の伊藤さんから見て、次々と斬新な企画を生み出すヒットメーカー・佐久間宣行さんのすごさとは? 伊藤 やっぱり、とてつもなく人望が厚いですよね。他の作品も含めて実験的な企画を打ち出しているのに、豪華なキャストが集まるのは、それだけ佐久間さんが信頼されているということ。発想力がずば抜けているから、現場でも芸人さんが入れ代わり立ち代わり佐久間さんにアドバイスを求めていましたし、「佐久間さんが言うことなら間違いないよな」という説得力があるんですよね。絶対的に信頼できる存在なので、僕も安心して撮影を楽しむことができました。