伊藤健太郎が“脱法コント”に挑戦「人気芸人たちの表と裏を目の当たりにして気づけた“あること”」
まだ若手ながら、実績は十分。これまで幅広いジャンルの映画やドラマ、舞台に出演してきた伊藤健太郎。抜群の演技力はバラエティ界からも注目されており、最近はDMM TVのオリジナルコンテンツ『インシデンツ2』に出演。前作に続き、プロデューサーの佐久間宣行も舌を巻くレベルの表現力を発揮している。地上波では放送できない“脱法コント”がコンセプトの本作で、26歳の俳優はどんな収穫を得たのか。インタビュー前編は、コントの現場で心がけていることや、売れっ子芸人から刺激を受けたエピソードを語ってもらった。 【写真で見る】26歳の伊藤健太郎の現在を見る
台本を開いた瞬間、目に飛び込んできた隠語に驚く
――前作の『インシデンツ』は2022年12月23日より配信されましたが、こんなに短いスパンで新作に出演することを想像していましたか? 伊藤 前回の撮影中は、また参加できるとは思っていなかったです。振り返ると、これまでコントは『LIFE!~人生に捧げるコント~』で経験させてもらっていたのですが、『インシデンツ』は毛色の違う作品で、他の現場ではなかなか言わないようなセリフが多かったんです。台本を開いたら、冒頭から当たり前のように“シ○ブ”という隠語が書いてありましたからね(笑)。でも芸人さんに囲まれて楽しかったですし、役者として貴重な経験をさせてもらったので、続編でも声をかけてもらえたことが非常に嬉しかったです。 ――伊藤さんは2018年のドラマ『今日から俺は!!』でも“コメディキング”と呼ばれる福田雄一監督の世界観に完璧にアジェストして、『インシデンツ』においてもプロデューサーの佐久間宣行さんからコントのセンスを絶賛されています。バラエティ色の濃い作品では、事前にどんな準備をして撮影に挑みますか? 伊藤 どの作品でも、僕は演技プランを事前に作り込むのではなく、現場の雰囲気を感じながら、共演者の方々と一緒にプランを練りたいと思っています。特にコメディの場合は会話のテンポや間が大事になってきますし、芸人さんは予想を上回るセリフの言い回しを見せてくださることが多いので、自分のプランに固執していると臨機応変な対応ができなくなってしまうことも。だから今回も、あえて事前の準備はしないようにしていました。唯一、準備が必要だったのは、過激な世界に飛び込むための覚悟を固めておくことかな(笑)。