【高校サッカー選手権】全国まであと一つ MF堀江真広の2得点で帝京が2-1で勝利し決勝進出
第103回全国高等学校サッカー選手権大会 東京都2次予選Aブロック準決勝2試合が11月9日、味の素フィールド西が丘で行われた。10時キックオフの第1試合では、帝京と東京実業が対戦。2-1で帝京が勝利し、ファイナル進出を決めた。 【フォトギャラリー】帝京 vs 東京実業 先制は帝京。前半32分、スローインからMF8砂押大翔(3年)のゴール前へのスルーパスに反応したMF11堀江真広(3年)が右足で決めると、後半14分右サイドからMF8砂押がゴール中央へクロス。これをDF3ラビーニ未蘭(3年)が頭で落としたボールをMF11堀江が右足で蹴り込んで追加点。帝京はリードを広げた。 一矢報いたい東京実業は後半25分、ペナルティエリア付近でFKのチャンス。これをDF4田中玲音(3年)が左隅に決め、1点を返したが及ばず。帝京が2-1で制した。 失点は技ありFKだったが、帝京は80分間、ほぼパーフェクトな試合運びをした。高く頑丈に保ったハイライン。その担保となる執拗なプレスで相手にボールを渡さず、持たせず、前を向かせず、ほぼなにもさせなかった。これは数字にも表れている。東京実業のシュートはゴールとなった直接FK、この1本だけ。さらにCKはゼロに抑えた。 特にMF6近江、MF8砂押のボランチコンビが躍動。東京実業の攻撃の芽を潰し続け、MF8 砂押からの配球が攻撃の合図となった。 「攻撃しながら守備のことを考えてプレーしました。(準決勝までの)2週間の準備のなか分析を踏まえ、相手にロングスローをさせないように、またCKを与えないように意識しました」(MF8砂押)と狙い通りの展開となった。 そして2得点を挙げたMF11堀江。試合前、チームメイトに2ゴールを約束したそうだが、宣言通りの活躍をした。 特筆すべきは1点目。MF1堀江によれば、MF8砂押がパスを出す際、相手の注意をひきつけようと堀江のいる左サイドに視線を配りながら、裏をかいてゴール中央にスルーパス。これに反応したMF11堀江が左サイドから一気にゴール中央に流れる、あうんの呼吸ぶり。「思ったより相手がついてきませんでした」(MF11堀江)相手の虚を突くゴールとなった。 それでも終盤、帝京は直接FKからの失点。残り時間約15分。追撃態勢の東京実業に盛り上がるスタンド。この嫌なムードを払しょくすべく、帝京は主将のMF8砂押、DF20田所莉旺(3年)、GK1 大橋藍(3年)を中心にチームを落ち着かせ、逃げ切りに成功した。 決勝進出を決めた帝京。勝てば、2009年度大会以来の全国行きの切符を手にする。 「しっかり準備して勝ち切りたいです。全国に行きたい。全国に行くことしか考えていません」とMF11堀江は表情を引き締めた。 なお、Aブロック決勝、帝京は16日、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で國學院久我山と対戦する。 (文・写真=佐藤亮太)