兵庫・姫路の大人気グルメ「アーモンドトースト」 誕生秘話や“モーニング”の充実に見る当地の食文化
兵庫県姫路市のソウルフードとして近年注目を浴びている「アーモンドバタートースト」。バター(あるいはマーガリン)にアーモンドのペーストやダイスを混ぜ込んだ“アーモンドバター”を食パンに塗って焼いたもので、姫路では喫茶店やカフェのモーニングメニューの定番商品です。 【写真】お皿からはみ出しそう! 兵庫・姫路のたっぷりモーニング もちろんアーモンドトーストも そこで、アーモンドトーストを姫路で初めて提供したとされる「カフェドムッシュ」オーナーの治田幸雄さんに、メニュー誕生のきっかけやこだわりについて、地元・姫路の魅力を伝えるラジオ番組で詳しく聞きました。 姫路市内に3店舗(※1)を構えるカフェドムッシュは、1987年に網干店からスタート。40年近く地元に愛され続ける店です。しかし「滑り出しは順調とはいかなかった」と治田さん。悩んでいたときに生み出したオリジナルメニューが「アーモンドトースト」でした。 知人から「アメリカに『アーモンドトースト』という食べ物があるらしい」と聞いた治田さんは、見たことも食べたこともないその食べ物を、試作を繰り返しながら開発したといいます。最初はなかなかおいしいものができず苦労したそうですが、「ある時、焼いたパンに塗るのではなくパンに塗ってから焼いてみたところ、これがおいしかった」(治田さん)そこからさらに原材料のアーモンドやマーガリンなどにも工夫を凝らし、いま提供されているアーモンドトーストは、最終的に完成した“究極のレシピ”で作られています。 治田さんは、アーモンドバターを一つひとつ手作りすることにもこだわっているといいます。 現在、姫路市内では「アーモンドトースト」と呼ばれるメニューが定着し、あちらこちらの店で食べることができるようになりました。アーモンドバターの製法も、店によって様々なバリエーションがあるのだそうです。 一方、同店は各メニューのボリュームが多いのも特徴の一つなのだとか。番組パーソナリティを務める清元秀泰姫路市長は実際に食したことがあるといい「満腹感が昼頃まで長持ちした」と語りました。 大ボリュームの理由について治田さんは、「近辺の工業地帯で働く夜勤明けのお客さんも多いため、そういった方々にも満足してもらえるようなメニューを作りました」と説明しました。そういった背景から、姫路にもともと喫茶店が多く、モーニング文化が根付いてきたことは、姫路の食文化を語る上で非常に重要なポイントの一つです。 連休ともなれば朝7時の開店前から行列ができるというカフェドムッシュ。モーニングを食べた後、姫路城へ出かける人も多いといいます。清元市長は「テーマパークへ出かけたときのように、目で楽しみ、耳で楽しみ、そして味わっていただくというのは、この町の観光プランとして良いのかもしれない」と話しました。 同店のアーモンドバターは、兵庫県加西市で作られたトースターとセットになったふるさと納税の返礼品としても好評だといいます。姫路地域にとどまらないその人気に、姫路の魅力のさらなる発信へ期待が高まります。 ※1 姫路市内に直営店2店舗、フランチャイズ1店舗。ほかに兵庫県、大阪府内にフランチャイズ計3店舗。 ※ラジオ関西『ヒメトピ558(ゴーゴーエイト)』2024年10月18日、25日放送回より
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