地域交流で視野広げる 富山・大山地域で15日からリビング・アート、富山大生が壁画作り
15、16の両日に富山市大山地域の福沢地区コミュニティセンターで開かれる「リビング・アート・イン・トヤマ」で、富山大芸術文化学部の学生が毎年、壁画制作を手がけている。今年も会場のコンクリート壁をキャンバスに見立てて制作。学生にとっては地域を盛り上げるイベントに参加できるとともに、自身の創作のアイデアを広げる機会にもなっている。学生たちは「地域の人たちとの対話を大切にしたい」と話す。 富山大は、地域のイベントで実践的な役割を果たした学生に単位を認定する「プロジェクト授業」を取り入れており、「リビング・アート-」に参加する学生も対象となる。 今年は2、3年生の23人が参加し、「富山の水にまつわる物語」をテーマに壁画作りを進めている。佐久間授仁青(じゅにあ)さん(2年)は「絵画は1人で仕上げる側面があるが、ここではみんなで取り組める」と語り、山形県出身の伊藤小月さん(3年)は「この授業がなかったらこの地に足を運ぶ機会はなかった。インスピレーションのヒントも得られた」と言う。嶋之内そよ子さん(2年)は「多くの人と話すことで視野が広がった」と話す。
壁画は16日に仕上げる予定で、学生を指導している松村浩之准教授は「来場者と一緒にアートを楽しんでほしい」と期待する。佐久間さんらは「地域の人たちとの交流を大切にしながら、イベントを成功させたい」と意気込んだ。 学生はイベント当日、スタッフとして来場者の受け付けなども担当する。イベントでは木やガラス、石などの素材を組み合わせて自由に作品を作ってもらう「ワクワク広場」などの企画がある。実行委員会主催、北日本新聞社共催。