菅野智之の気持ち動かしたオリオールズの「熱意」…スタイル変えず挑戦、「投球術」に自信…原辰徳氏からは「頑張ってこい」
オリオールズ入団を決めた菅野智之投手が19日、取材に応じた。「ワールドシリーズに勝ちたいという熱意が伝わった。純粋にそこで投げてみたいと思った」。チームの思いが35歳の気持ちを動かしたという。街に日系人が少ないがという米メディアの問いには「僕は本当に野球で勝負していくんだっていう強い気持ちしかない」ときっぱり言った。 ◆ようこそ菅野智之…オリオールズ公式が歓迎ポスト【写真】 日本で巨人のエースをはり、通算136勝を挙げた自負がある。「僕は100マイルを投げられるわけではない。ものすごい変化球があるわけではない。ただ、コントロールだったりコンビネーションは米国でも勝負していける自信がある。何かスタイルを変えるわけじゃなく、今持っているものでどこまで通用するかまずは試したい」。 今季、スプリットに手応えを掴んだという。「スプリットに関しては、野球人生で(今年)一番操れていた。落ちる原理がわかった。今回メジャーに挑戦する上で、すごく武器になるとシーズン中から思っていた」。元来、カットボールやスライダーなど「曲がり球」は代名詞だが、沈む球もも巧みに生かしてメジャーの打者に向かう。 巨人の前監督で、叔父でもある原辰徳氏には激励の言葉をもらった。「すごく(契約を)喜んでいた。頑張ってこいよと背中を押してもらった。成長した姿を見せたい」。2020年、ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指したが、「コロナもあった」中で移籍を断念。しかし、メジャーへの道を諦めることはなかった。「(今回のメジャー挑戦は)全然難しくない決断だった。本当にこの舞台に立つのが夢だった。何も不安や心配ない。日本でやってきた12年の経験が確実に生きる」。強い覚悟と、日本で実績を残したプライドがにじんだ。
中日スポーツ